内容説明
泣いて、泣いて、泣いて…ある日、ぴたっと止まった涙。傷ついた心に向き合い、自分らしさを取り戻していく、一人の女性の物語。
著者等紹介
デュボア,クロード・K.[デュボア,クロードK.][Dubois,Claude K.]
1960年ベルギーのベルビエに生まれる。デッサンを教えながら、著作、挿絵等多くの作品を手がける。リエージュ在住
小川糸[オガワイト]
作家。1973年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハミング♪♪@LIVE ON LIVE
45
タイトルと表紙からもわかるが、1ページ目を開いた途端、暗くて物悲しい雰囲気がどんよりとした雲のように漂ってきた。失恋の辛さ、哀しさ、切なさ、やり切れなさ、やるせなさを感じて、ローズはただ泣き濡れて大声で叫んでいたけど、涙もいつかは止まる。そこから、徐々に周りの自然に目を向け、再生していく。「川のせせらぎに耳をすまし、魚たちを見つめ」、「遠くまで泳いで」いるうちに、「そよ風が悲しみをさらって、寂しさを遠くに追いやってくれる」。心というのは良くも悪くも変化していくものだから、そのときどきに身を任せるしかない。2016/08/18
小夜風
23
【図書館】自分はこんなに泣ける恋をしたことがない…から、失恋してこんなに激しく泣いたこともない…気がする。今から恋したり失恋したりするだろう娘世代に読ませたい。2014/09/22
雪うさぎ
17
淡い色調のデッサン画が、失恋の切なさを醸し出している。彼女(ローラ)の表情はぼんやり描かれていて、よくわからない。しかし、これは作者の優しさ。彼女に対するエチケット。泣き濡らしても、傷ついた心に向き合う彼女に芯の強さを感じた。やがて心癒されたとき、次の希望へ飛び立っていく為の翼が生える。その小ささが可愛いかった。きっと女性は皆、翼を持っているんだ。ただそれが見えないし気付かないだけ。折れたり傷つくこともあるだろう。しかし、いつしか時が経てば、また必ず生えてくると信じたい。2014/07/28
ちーちゃん
16
小川糸さんの翻訳本、初読み🇧🇪作・絵はクロード・K・デュボア、1960年生まれ、ベルギー在住の女性。優しくて儚げで、ほのぼのとした繊細な絵は、糸さんの世界とすーっと繋がってる気がした☆悲しみの森の奥深く、失恋の悲しみにくれるローズ。重い鉛のような心が少しずつ軽くなっていくお話。中学生でも高校生でも大人でも…傷ついた女の子に寄り添ってくれる絵本です♡2021/06/05
pocco@灯れ松明の火
15
大人向絵本棚:失恋した相手への思いから、どう決別するか?自分自身の問答の繰り返し、沢山の時間、枯れる程の涙、ふらふらになるまで自分をみつめ、新しい羽根が生え揃うまで ジッと。これからの新しい出会いが、喜びを生みますように。2011/11/30