内容説明
時は近未来2050年。赤道直下の宇宙産業都市リンガには、ひたむきに働く女の子たちがいた。宇宙服のデザインに挑む京野歩、月と地球を結ぶ軌道エレベーターに乗務する犬井麦穂…。窮地に立たされても夢とスキルとプライドで乗り切る彼女たちのお仕事オムニバスストーリー。
著者等紹介
小川一水[オガワイッスイ]
1975年生まれ。愛知県在住。2004年に『第六大陸』で第35回星雲賞日本長編部門を受賞を受賞。2005年『老ヴォールの惑星』でベストSF国内編第一位、2006年「漂った男」で第37回星雲賞日本短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チアモン
52
近未来の軌道エレベーターがある基地リンガ島で働く女性たちを主役にしたSF要素がある8編からなる短編集。エレベーターで宇宙まで行けちゃうなんて私が生きているうちには無理だろう。よしっ。私も気を引きしめて頑張ろうと思える作品でした。2019/04/04
dr2006
51
地球から静止軌道上の宇宙港迄の間を十時間で結ぶエレベータが建設された近未来のSF。それが建設された赤道直下の小さなリンガ島はやがて宇宙開発都市となった。そこで働く勇敢な女性達が主人公のオムニバスだ。夢のような設定だが、作者は作品の中で地球人が宇宙へ出て行く黎明期に起こりうる様々な課題をリアルに予見していると思った。また、人が新たなものを作り出そうとした時に必ずあたる障壁とその克服が本作の読み所だと思う。ある秘密を抱えエレベータに乗務したアテンダントの話「リフト・ミー・トゥ・ザ・ムーン」が一番面白かった。2019/06/16
巨峰
38
2050年、宇宙エレベーターの設置された東南アジアの島を舞台にした、日本人の女性たちによる連作短編集。書かれたときから20年を経過した今、日本人女性の海外の仕事としてマスコミ・SNSベースでクローズアップされるのが「売春」だったりするのが悲惨な今の現実。はたして25年後はどうなるだろうか。小説については、連作が進むごとに、宇宙エレベーターの背景や実態などが、わかっていく構造になっていて、興味が持続しました。できれば、未来には夢を持っていたい。2025/05/22
はる
23
う~ん。どの短編も最後にそこからどうなるのよ!って突っ込みをいれたくなりました。最後にみんな集結して何かをやりとげるのかと思ったけど違ってた。なんか残念です。2016/09/28
MAEDA Toshiyuki まちかど読書会
20
久しぶりに小川一水さんのSFを再読。カスヤナガトさんの表紙はいいね!2018/07/23
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