内容説明
怪談やホラーの注目新進作家を次々に輩出して今脚光を浴びるビーケーワン怪談大賞の傑作を選りすぐった作品集、第三弾。
目次
朝の予兆(飛雄)
おまもり(黒木あるじ)
水晶橋ビルヂング(仲町六絵)
やまんぶの帯(朱雀門出)
あじさい山(有井聡)
本家の欄間(沙木とも子)
祈り(平金魚)
柿をとる人(小島モハ)
戦友の光(松本浄)
ママ(湯菜岸時也)〔ほか〕
著者等紹介
加門七海[カモンナナミ]
作家。伝奇小説、フィールドワーク作品を中心に活躍
福澤徹三[フクザワテツゾウ]
1962年生まれ。作家。怪談・ホラー小説を中心に、多彩な作品を精力的に発表。2008年に『すじぼり』で第10回大藪春彦賞を受賞
東雅夫[ヒガシマサオ]
1958年生まれ。アンソロジスト、怪談専門誌『幽』編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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半熟タマゴ
6
1話800字以内の小さな怪談集第三弾。限られた文字数なので凝った文章や設定だとよくわからないまま終わることも。「冥福を祈る」や「未遂」のような身近にありそうな話の方がより怖さを感じられるなと思いました。個人的に一番良かったのは、可愛がっていた猫の生まれかわりのように似ている「タマコ」の話。最後まで読むと思わずまた最初から読み返したくなるオチが見事でした。2022/07/25
眠り猫@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
6
自分にとっての当たりもあればはずれもあり 試みは面白い が、シリーズを全部読みたい!まではいかなかったかな2010/09/10
ひょろ
2
「本家の欄間」「傘の墓場」「山神の娘」「八百年」「カーブミラー」「お兄ちゃんの夜」「遅れた死神」「でいだら」「ランデヴー」「炎天」が好み2017/06/16
Masa Kane
1
最後の福澤さんの言葉は心に刻んでおこうと思います。誰かに何かを伝えるということは、根本的にどういうことなんだというのを気づかされたので。2014/09/11
ぶう兵衛
1
「祈り」「ママ」「故郷の思い出」「視線」「うざね」「ランデヴー」辺りはSSとして名作と言ってもいい。2年分を集めただけあって良作に恵まれた一冊です。とにかく部分的にでも優れた作品の数が多い。なかでも「美醜記」の、”汚穢と月のものとあらゆる体中の汁を、絞り出して、こねくって、塗りこめて描いた”という描写は真に迫るものがあって好きでした。2014/04/04