ポプラ文庫ピュアフル
悦楽の園〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784591118252
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

革命家だったとも言われる父と、当時15歳の母とが「妥協」せずに生まれた娘・相原真琴、13歳。妥協に背を向け、クラス内で特殊な立ち位置の優等生へと育った彼女は、ある日、迫害されている同級生・南一に出逢う。彼の描く絵は、周囲には理解できない特殊なものだった―。孤高の青春を生きる少年少女たちが出逢い、時に傷つけ合い、時に惹かれ合う様を軽妙な筆致で綴った、圧倒的な青春小説・前編。

著者等紹介

木地雅映子[キジカエコ]
1971年生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒業。93年「氷の海のガレオン」が第36回群像新人文学賞優秀作となり、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

15
中学生のときに読みたかった、と思った。「普通」とは何なのか。そんなことを平気で考え、考えていることを口に出せる時期に読みたかった。孤高の優等生の少女と絵の才能を持ってはいるものの世間とはずれた存在である少年のガールミーツボーイ。読んでいてとても痛くて、でもとても魅力的な物語。2014/02/04

更紗

15
木地さんの作品はすごく共感できるんだけど、主人公たちがかなり独特。革命家の父親と、当時15歳で子どもを生んだ母を持つ真琴。ずば抜けた絵の才能を持ちながらも、何をしてもみそっかすな南。そして二人の友人の染谷。「普通」からはみだしている少年少女たち。でもそもそも「普通」ってなんだろう? 誰が決めたんだろう? 普通になれなかった大人と、普通になれない子どもたち。今を生きる人たちに読んでもらいたい作品です。2014/01/19

くろねこ

8
んー、、この手の話は苦手かも。。 もうそんな歳じゃないからかなぁ…イマイチ感情移入出来ないし入り込めない。。 とりあえずは積んである下巻へ。 《積読14》2016/11/10

8
ガレオンは誰の為でもない自分を生かす決意表明を描いていたが、本作はあなたと共に生きてやるという一歩世界を広げたものとなっている。だからこそより強いエネルギーを感じるし、<あなた>が居ない自分には少し遠い世界のように思えてしまう。なんにせよ日常でも誰にも突つかれない心の奥底を触ってくる彼女の世界は魅力的だ。2015/05/09

tokotoko

5
すごい個性をもつ13才達。主人公真琴と南君、そして染谷君。普通の人達とはちがうことを自覚している彼らがつながりながら、その世界を広げていく。彼らからみた普通の大人達はなんと物足りないことか。ただ、普通ではない大人のさとみおばさんが真琴に語る「生きにくい人が少しでも楽に生きていくための風穴をあけたい」という言葉は、希望を感じるすてきな言葉だと思う。下巻では、彼らがどう進んでいくのか楽しみだ。2012/09/30

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