内容説明
若い俳優の中に眠る未知の可能性を見出し、大きく育てる、蜷川幸雄の稽古場。新人の頃に、蜷川が抜擢し、花開いた10人の若手俳優が語る、蜷川演出の魅力とは。
目次
蒼井優
小栗旬
尾上菊之助
勝地涼
鈴木杏
寺島しのぶ
成宮寛貴
長谷川博己
藤原竜也
松たか子
蜷川幸雄
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りえこ
20
ものすごく面白かった。蜷川さんの稽古場ってどんなだろうという興味と、蜷川さんの稽古で、役者はどんな事を言われてどんな事を考えているんだろうという興味が満たされました。2013/09/24
しーふぉ
19
蜷川幸雄に鍛えられた俳優たちによる演出家蜷川幸雄とは!意外と人見知りで初演の女優さんには優しいんですね。2017/07/23
ぐうぐう
15
その人自身が語るより、その人を知る人が語るほうが、その人を理解しやすいことがある。本書は、演出家・蜷川幸雄の舞台に立ったことのある10人の俳優の証言で構成されている。最後に蜷川自身の証言も掲載されているが、10人の役者による10の角度による蜷川像のほうが、より深く、蜷川幸雄という演出家が伝わってくるようだ。なぜなら蜷川幸雄が、その10人の役者を誰よりも理解し、彼ら彼女らの潜在的能力を引き出していることを、この10人は自覚しているからだ。自分を深く理解してくれている人を、人は理解しようとする。(つづく)2010/11/01
まきこ
5
本書は、蜷川さんが好きなタイプの俳優さんのインタビューから始まり、蜷川さんのインタビューで終わる。 今まで知ることのなかった蜷川演出舞台の裏側を知ることができたし、蜷川さんの一つ一つの言葉が心に残った。 「コミュニケーションは努力だ」 「迷うことなく即決していく。それが訓練だから」 失敗なんて気にせず、行動を起こせと言われているみたいだった。 限界を超えて演技をする俳優と、一人一人に真摯に向かい合い、ぶつかり合う演出家をみて、いまを全力で生きているように感じ、羨ましく思った。2014/05/07
34
5
大震災で日本中が不安な日々を過ごしている中、私が住んでいる埼玉も余震や計画停電なので生活がガラッと変わり、本を読んでいる気分になりませんでした。ようやく読み始めた本がこの本です。 蜷川幸雄さんに深く関わりのある、若手俳優のインタビュー集。彼らは悩み、葛藤し、蜷川氏の言葉や知識をスポンジのように吸収して演じています。蜷川幸雄演出の舞台はとても好きで年に一度は見るようにしています。舞台に惹かれる理由は蜷川さんの熱い人柄と役者たちのキラキラした生命力なんだと感じました。蜷川語録満載!!2011/04/18