内容説明
サニーサイドアップの目玉焼きが大好きな7歳の少女ルーシーとヘンダーソン先生。そしてセイウチのお話。奇妙で切ないファンタジーの世界で遊んでみませんか。でもいったい、なんでセイウチなんだ!?その答えは―。
著者等紹介
浅倉卓弥[アサクラタクヤ]
1966年札幌生まれ。レコード会社で洋楽のディレクターなどを務め、その後翻訳会社、雑誌編集、団体職員などを経て作家に。2002年『四日間の奇蹟』で、第1回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
九月猫
14
ビートルズに不思議の国のアリス・・・好物の香りしかしませんっ!と手に取ったのだけど、んー、ちょっと残念。避暑地の高原で「ぼく」が出会ったのは一頭のセイウチ。彼がぼくに話してくれた、可愛いそばかすの女の子ルーシーのお話。ルーシーのお話の結末は冒頭に書かれているのだけど、アリス的ナンセンスな作風でそこに進んでいるとわかっていても楽しい。ただ作者が出張りすぎで、メタ視点が多いし長い。それが話が進むにつれ、どんどん顕著になるので飽きてしまう。なぜセイウチなのか、の謎(?)はビートルズ好きなら良い収まりどころ。2014/05/31
nyanco
14
ビートルズの名曲をタイトルに書いた浅倉さん風アリス・イン・ワンダーランド。う~ん、この大きいフォントの単行本は、ど~したらいいんだろう…。別に浅倉さんがコレを描かなくても…と感じてしまった。アリスと金子國義さんがお好きなんだろうな~。金額的に折り合わなかったんだろうけれど、絵本仕立てにして、たっぷりと金子さんの絵を魅せて、それに文章が寄せられていたなら世界観が伝わったのかも…。最後の最後に1ページだけのアリスじゃあ、読者に、いえ、私には伝わりませんでした、残念。2010/01/04
ハル
7
ビートルズの同名タイトル曲についての知識をまるで持ち合わせていないためにこの曲が物語にどう影響しているか知ることが出来ず残念。けれどこの世界が不思議の国のアリスをお手本に作られていることはすぐに分かる。おしゃまな7歳の少女ルーシーは可愛いし、彼女の前に現れるここの住人たちだってなかなか素敵だ。−でもいったい、なんでセイウチなんだ!?−その謎が解けず終い。何か見落としているのか。それともビートルズの曲に解く鍵があると踏んでいるのだが見当違いだろうか。2015/04/18
sarie
6
ビートルズの有名な曲を小説化し、不思議の国のアリスを掛け合わせた不思議な冒険のファンタジー。ビートルズの曲も不思議の国のアリスもどんな内容のものなのか実は知らないので、独自の物語として楽しめました。 読了後に歌詞を検索したのですが、なるほど!確かに歌詞の内容にリンクしてました。2015/11/18
むつぞー
5
アリスのイメージが強すぎてどうしても読んだことある的な感じが抜けないというか、目新しさにかけるのが残念なところ。反対に安定したファンタジーとも言えるんですけどね。個人的にはもっと凝った本の作りにしても良かったのでは?と思います。内容が足りないわけじゃないんだけど、過剰なほどの装飾がしたくなるというか、それが似合いそうな作品だと思います。2010/01/11