内容説明
倉田莉絵は、「自分の人生は、自分でつくるものだ」と東京に出てきた大学一年生。その気の強さから、バイト先では頼りにされるものの、恋人とは長続きしない。そんな彼女の前に現れたのは、背が高く綺麗な目をした無口な男の子、谷耕太。中学2年生だった―。大人気純愛小説『はじまりの空』に続いて発表され、恋愛を超えた絆に読者の心がふるえた愛の物語が、待望の文庫化。
著者等紹介
楡井亜木子[ニレイアキコ]
1961年兵庫県生まれ。92年『チューリップの誕生日』ですばる文学賞を受賞し、翌年、三島由紀夫賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まさきち
37
ラブストーリーと思い読み始めましたがいい方向で裏切られた素敵な一冊です。途中何度も耕太の言葉と気持ちに涙を引き出され最後に独り立ちした姿に心底嬉しくなりました!そしてしっかりと彼を成長させた莉絵にも感動をもらいました!2015/01/22
coco夏ko10角
33
最初の方では「この話で主人公19歳設定は…」なんて思ったけど、読み進めていくと30歳前後の女性だったりしたらこの物語は成り立たなかったかも、と。耕太の成長が素敵だし、終盤ではじんわり…。5年後10年後の二人が気になります。2015/11/28
との@恥をかいて気分すっきり。
19
強いって何だろう。真っ直ぐに生きる人を斜に見るような時代の中で、こんな小説を書ける楡井亜木子さんは、凄いと思う。母星本能をくすぐるような耕田くんのセリフにたくさんの女性読者が萌えること間違いなし(笑)。2016/02/06
こぶたとともに@こぶrin☆永遠の17歳
15
【図書館】独力で人生を切り拓くことに執着する莉絵(大学1回生・19歳)。近所付き合いを契機に、耕太(中学2年生)と同居を始める。恋愛・友情という言葉では表現できない、生き抜くための特別な絆というべき関係で、2人は強く結ばれる。見てるこちらが痛くなる莉絵の純真さに、莉絵と同年代だった頃の自分を重ね、読み進めていくうちに莉絵を応援してた(^^; 既成の枠に縛られず自らの信念を大切に生き抜く莉絵の強さに、震えるほど感動した。莉絵が繰り出すお菓子の甘い香りも、物語を彩るアクセントになっていて楽しい。☆オススメ☆2013/12/14
hasemi
5
かなり強気な主人公に最初はちょっとビックリもしたけれど、同じマンションに住む女性と親しくなり、その親類で複雑な背景を持つ少年と関わってゆくことで少しずつ変化したり、生まれて来る主人公の感情はいいなと思った。少年が複雑な環境で成長してしまった故の心の傷、思いが少しずつ解れてゆくのは嫌いではない。極端すぎる部分はあるけれど、出来るならばこれ以降のふたりの事を読んで見たいと思える1冊です。2013/02/18
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