ポプラ文庫ピュアフル
はじまりの空

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  • サイズ 文庫判/ページ数 261p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784591113905
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

岡崎真菜、高校2年生。姉の結婚相手に紹介されたその兄、小林蓮の存在が心の内を占め、戸惑う。小さな画廊で先輩の元妻に使われている、結婚しそこなった中年なのに―。真菜の想いを知ってか知らずか、蓮は、決して心を開こうとはしなかった…。一生に一度の恋に身を焦がす少女の視点で、17歳と34歳の恋を鮮烈に描いた、すばる文学賞作家による文庫書き下ろし。

著者等紹介

楡井亜木子[ニレイアキコ]
1961年兵庫県生まれ。92年『チューリップの誕生日』ですばる文学賞を受賞し、翌年三島由紀夫賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

66
高校生真菜の一人称小説の形態で彼女が得た情報=読者の得た情報で進んでいくのだが、彼女の過去の経験はすべてが明かされてはいないため、解釈を迷う局面が時々あった。都合良く受け取ったけどね。2016/04/18

絹恵

27
あの人との年齢差も、関係性も、決定的な違いさえも、受け止めてほしかったのです。でも願ったのは自分ばかりだから、認めるのは自分自身でした。距離を作る丁寧な言葉遣いが安心させて寂しくさせるけれど、同じ時間軸で一緒に美しいものを感じられる喜びがありました。カノーヴァの彫刻やジェラールの絵画が魅せた、はじまりのキスをするクピドとプシュケのように。2014/05/31

こぶたとともに@こぶrin☆永遠の17歳

25
真菜(17歳・高校生)が蓮(34歳)に徐々に惹かれる心情を、2005年春~秋を時代背景に(真菜が横浜で見た「ルーヴル美術館展」を僕も京都で見た)、真菜の視点から綴る純愛物語。「高校生だから」「義妹だから」「年下だから」「真治がいるから」と一方的に自分をカテゴライズし、蓮に惹かれていく感情を抑制しようとする、真菜の揺れる心情描写が瑞々しくかつ愛らしい。真治が真菜に最後に言い残した気持ちはすごくよく分かる。まだまだ人生の「はじまり」の17歳!真菜には素敵な人生を歩んでほしい、と応援したくなる読後感もよかった。2013/05/28

*mayu*

24
姉の結婚相手の兄、蓮(34歳)に惹かれていく17歳の真菜の恋物語。凄い綺麗な文体で読んでいるこっちまでドキドキしてしまう。しかし知り合ったばかりの2人がパリに行く(それも親の了承済)っていうのはいささか…(笑)あと蓮さん素敵なんだけど、抱き締めたり拒んだり…結局あなたの気持ちはどっちなのよ!!女子高生の気持ち(しかも義理妹)を弄ばないで!!ってモヤっともする。まぁ大人に憧れる多感な時期ですからね、義理兄を踏み台に素敵な女性になってね、真菜ちゃん(どこから目線だ…)パリに旅立ちたくなる1冊です。2015/05/05

ひめか*

19
21歳の姉が10歳年上の男性と結婚し、妹はその旦那さんの兄を好きになってしまう。大人に憧れて、でも自分はまだ幼くて女性として見てもらえなくて、お兄さんと同等に仲良しの女性がかっこよく見えて。届かない想いに切なさを感じ、そのモヤモヤ感がいつまで経っても晴れないで終わってしまった。もっとハッピーにきゅんきゅんしたかった笑。彼氏に一人で生きていけると言われてしまって残念。私は彼氏のほうが好きだな。大人に憧れる気持ちもわからなくはないけど、どうせみんないずれ大人になるよ?高校生の不安定さが現れた物語だった。2018/12/30

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