内容説明
少年探偵団員からスリの疑いをかけられた玉村銀一君。身に覚えのないその悪事は、実は自分にそっくりの偽者が働いていた。銀一君のまわりで、次々に本物と入れかわる偽者たち。宝石店に、美術店に、そしてついに小林少年が…!すべてはニコラ博士の恐るべき陰謀だった―。
著者等紹介
江戸川乱歩[エドガワランポ]
1894年生まれ。本名は平井太郎。1923年『二銭銅貨』でデビュー。探偵小説の第一人者として『屋根裏の散歩者』『陰獣』『蜘蛛男』などの代表作を次々と発表。1936年、初の少年向け読み物『怪人二十面相』が評判を呼び、明智小五郎と少年探偵団が活躍する「少年探偵」シリーズとして現在も読み継がれている。1965年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
119
★★★★☆ 【子供目線レビュー】 表紙に出ている超人ニコラの姿がギャグにしか見えないのは残念だが、その内容は相手とそっくりの人間を送り込み、こっそり家を乗っ取るという恐ろしいもの。 あくまで空を飛ぶ爺さんがボスであり、黄金の怪獣はちょい役である。それよりマッドサイエンティストの一寸法師が良い味を出していた。 ちなみに話の筋は『猟奇の果』をほぼそのまま転用。 シリーズ最終作の割に淡々としたエンディングだったのは残念だが、いつも通りの終わり方だったからこそ後世の作家がアレンジする余地が残ったとも思う。2020/03/16
coco夏ko10角
29
少年探偵シリーズ。表紙は飛んでる最中の二コラ博士。わざわざ少年探偵団を集めてやったことが飛んでるとこを見せて落とし穴に落として高笑い、二十面相のそういうしょうもないとこ好きよ。トラ役の人はどんな気持ちで…。 ついにこれで完結。色んな場面にワクワクが散らばってる楽しいシリーズだった。二十面相のキャラほんと好き。2019/03/04
ぴかりん
18
Kindleにて。少年探偵シリーズ最終巻。20巻あたりからマンネリ化が顕著でしたが、これは面白かった。家族全員の入れ替わりなんて、もうSFでしょ!最終巻にふさわしい出来でした。明智小五郎、怪人二十面相、少年探偵団、また会う日まで~2019/11/05
ゐづる
16
新年一発目は少年探偵団!にせものの小林少年、にせものの明智先生をつくりだす怪人ニコラ博士との騙し合い!なかなか楽しめました。種明かしを聞くと、な〜んだって感じですがね・・・小林少年の女装がなくて残念でした(´・ω・`)2014/01/01
けんちゃん
11
30数年ぶりの再読、でも正直、全く覚えていませんでした。少年探偵シリーズの中では、展開がスピーディな気がします。また手下の中で、はっきりとキャタクター設定された共犯者が出てくるのも珍しいと思います。それでもいつもの「お約束」は健在、だから安心して楽しめました。2010/11/18