ビヨンド・エジソン―12人の博士が見つめる未来

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591111529
  • NDC分類 402.8
  • Cコード C0095

内容説明

分子を生きたまま見る?南極に「空気の化石」がある?日本の薬がアフリカの感染症を治す?首長竜の新種と出会う?21世紀の科学を支える人たちはなにを見ているのか。『絶対音感』『青いバラ』『星新一』の著者が贈る、最新ノンフィクション。

目次

はじめに 自然という書物を読む人々
日本生まれの薬でアフリカ睡眠病に挑む―寄生虫学者・北潔と医師シュバイツァー伝
恐竜少女が首長竜の新種と出会う―古生物学者・佐藤たまきと数学者・藤原正彦の青春記
世界の乾燥地で植物生産の向上を目指す―農業気象学者・坪充と反アパルトヘイト運動の闘士ネルソン・マンデラ伝
地震国日本から世界に発信する―地震学者・石田瑞穂と国語学者・大槻文彦伝
南極の「空気の化石」に地球の歴史を見る―物理学者・深澤倫子と雪博士・中谷宇吉郎の研究生活
言葉の不思議を探究する―音声工学者・峯松信明と動物科学者テンプル・グランディンの自閉症報告
ウイルス感染症のメカニズムに迫る―ウイルス学者・甲斐知恵子と物理学者マリー・キュリー伝
「空飛ぶ化学工場」黄砂を日本と中国で観測する―物理学者・岩坂泰信と探検家・大谷光瑞伝
人間とコンピュータの対話をデザインする―情報科学者・中小路久美代と作曲家モーツァルト伝
顕微鏡を覗いて生命の本質を探究する―生物物理学者・徳永万喜洋と発明家トーマス・エジソン伝
地球から宇宙船を操縦する―宇宙科学者矢野創と宇宙飛行士エリスン・オニヅカ伝
アルツハイマー病の解明に挑む―脳神経科学者星美奈子と霊長類学者ジェーン・グドール伝
おわりに 師と弟子

著者等紹介

最相葉月[サイショウハズキ]
1963年、東京生まれの神戸育ち。関西学院大学法学部卒業。科学技術と人間の関係性、スポーツ、教育などをテーマに執筆。97年、『絶対音感』で小学館ノンフィクション大賞受賞。07年、『星新一 一〇〇一話をつくった人』で大佛次郎賞、講談社ノンフィクション賞、日本SF大賞、08年、同書で日本推理作家協会賞、星雲賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

zoe

21
メモです。2008年頃初出。北潔、熱帯病。「自分さえよければ」という気持ちを抑える薬を作りたいと思ったこと。佐藤たまき、首長竜。記載論文。坪充、干ばつ農業。マンデラ。石田瑞穂、地震、断層パラメータ。深澤倫子、太古の空気。峰松信明、音声工学。ヒトの声を物理現象としてとらえる機械処理だと、一人一人が異なるものと認識される。甲斐知恵子、ウイルス感染。岩坂泰信、黄砂。中小路久美代、自情報技術。パワポでプレゼンを書くときと、シンプルなテキストエディタで書き始める場合、出来るものが違う。成果物が違う。2019/09/28

きらら@SR道東民

18
12人の科学者たちにスポットを当てたノンフィクション。さまざまな障壁を乗り越え、志を強く持ち、行動をし続ける人々である。どんな高学歴の持ち主であっても、科学者の道が決して平坦ではないこと、がんばっても必ずしも報われるわけではない場合もあること、結局は自分自身が何をやりたいのか、どう生きるかが問われる世界である(著者、後書きにて)2014/10/16

琴音

8
12人の研究者のプチ伝記。科学とか医学とかほとんど分からないし、読む前から難しいと思ってました。読んでみて、やっぱり理解できない部分も確かにあったけれど、でも熱意はすごく伝わってきました。勉強をただ学んだこと、で終わらせるのではなく、さらに自分で研究を進めて新たな1ページを作っていくその姿勢への熱い想いが伝わってきました!あきらめずに努力を続けることってすごく大切な、かけがえのないことだと思いました。2010/05/27

ナツ

5
高齢化社会の課題の一つでもあるアルツハイマー病や、途上国での感染症から、地震や黄砂の観測、宇宙船の操縦にフタバスズキリュウなど、バラエティーに富んだジャンルの博士12名の、それぞれの業績、過程に触れるとともに、科学者としての自分に影響を与えたと思う伝記を挙げてもらい、その人となりを記している。以外にも、幼い頃に読んだ伝記の影響を受けて科学者を目指したという人が多かったが、ただ思うだけでなく、目指す目標のために一歩一歩の努力を惜しまない人が科学者となり、業績を上げていくのであろう。地味ではあるが、少しずつ積2009/12/26

たらら

5
科学の最先端で活躍する12人の科学者を紹介しながら、科学という人間の営為を見詰める1冊。「未来」とサブタイトルにあるが、未来へと続く「過去」からの積み重ねこそが本書の読ませどころ。どんなに新しい発見があっても科学は古くなったりはしない。世代を継いで人類は科学を、世界を再発見し続けているのだとあらためて痛感する。それはサグラダ・ファミリアのように人類の叡智の奇跡だと思う。2009/09/21

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