内容説明
同僚の結婚式に、白いドレスを着てきてしまった晶子。人妻でありながら淡いアバンチュールに身を焦がすマチ子。農家に嫁いできた前田君のお嫁さんには誰にも言えない秘密が―。彼女たちの結婚にはひとつとして同じ形はない。リアルな結婚模様を、生き生きと描いた贅沢な短編集。
著者等紹介
林真理子[ハヤシマリコ]
コピーライターとして活躍したのち、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーに。『最終便に間に合えば』『京都まで』で直木賞を受賞。『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞、『みんなの秘密』で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チアモン
51
タイトルの通り、結婚をテーマにした7つの短編集。「前田君嫁さん」が一番面白かった。昔の匂いがムンムン。うーん。自分も女性だけれど、改めて?女性は怖いなぁ。と思いました。それと結婚式にお招ばれするときは白いドレスは不味いでしょ。2020/01/07
Shoji
50
形容しがたい性格を持った女性の短編集です。今風に言うならば、痛い女、重い女、しんどい女とでも言うのでしょうか。才媛に見える女性の光と影の影をえぐり取ったお話です。誰しも一つや二つは持っている、人には言えない秘密を暴露します。度量の狭い私は一気読みしてしまいました。お恥ずかしい、、、、2019/12/20
あつひめ
29
結婚って、男と女の一生の問題なんだけど、女の一大イベントのような部分がある。結婚によって手に入れるものと失うもの、輝くものと色褪せるもの・・・。人生の分かれ道でもあるような気がする。林さんの鋭い視線で何人の花嫁の運命が小説の中で活かされたのだろう・・・。Hayashi Mariko collection を読み終わり、人生の中には恋は必需品、いつまでも輝いているための薬のような気がした。2010/12/23
アコ
28
7篇収録の短篇集。深いことを考えずにサラッと読めるのがありがたい。(そういう時期なんだとおもう。)どこか余韻が残るというか続きを読みたくなるような終わり方をするものが多かったけども、さほど気にならないのはやはり書き手が上手いんだろうなと。中でも『トロピカル・フルーツ』『真珠の理由』が印象深く、女の心の奥底にある表面上の顔には出さない情念の恐ろしさを感じた。2015/01/24
なっち
26
短編7つの中で、少なくとも5つは既読なんだけど、もうすっかり忘れているから新鮮な気持ちで読んだ。解説は酒井順子さん。2019/02/25




