内容説明
見つかるまで、終われない。迷いと発見と宝探しのような日々―ふしぎに連鎖する新感覚アンソロジー。
著者等紹介
石崎洋司[イシザキヒロシ]
東京都生まれ。出版社勤務を経て、『ハデル聖戦記』(岩崎書店)で作家デビュー
香谷美季[カガヤミキ]
東京都生まれ・神奈川県在住。OL、フリーターを経て少女小説家に転身
永井するみ[ナガイスルミ]
東京都生まれ。「隣人」で小説推理新人賞、同年、「枯れ蔵」で新潮ミステリー倶楽部賞を受賞してデビュー。大人の小説を中心に、YAのジャンルでも活躍を始めている
長崎夏海[ナガサキナツミ]
東京都生まれ、沖永良部島在住。『トゥインクル』(小峰書店)で日本児童文学者協会賞受賞
花形みつる[ハナガタミツル]
神奈川県生まれ。『ドラゴンといっしょ』(河出書房新社)で野間児童文芸新人賞受賞のほか、受賞歴多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tokotoko
51
この本は、「若すぎるんじゃないの?」とか「女の人向けでしょ!」とか「何か見つける話?」とか言わないで、とりあえず読み始めてみて下さい。全5話。さらっとした話や、濃い話を観客として、または、お話の中の名もない1人になったりして楽しんでるうちに、「さがしもの」というタイトルの意味とかもう・・・どうでもよくなってきます。正直な人達ばかり出てくるので、読んでる方も無理しなくて大丈夫です。夏だから、たまにはこんな本で頭を楽にしてみてください。男の子もいっぱい出てきますので、男の方もぜひどうぞ。2014/08/03
優愛
49
中学生を主人公とした全体的に安定感のあるアンソロジー。永井するみさんのハンカチの木が好きでした。「みんな、とらわれてる。あたしも、とらわれてる」それが物であっても想いであっても。きっと誰もが何かにすがり、沿うように歩いているに違いない。大人になるにつれて時間が経てば忘れ去られていくものもある。なくした事に気付かないふりをしたくなる時も。それでも皆は諦める事なく最後には探し当ててくれた。それはこれからの未来に本当に必要で、かけがえのないものだったから。なくしたくないもの程案外当たり前みたいに傍にあるのかも。2017/06/22
なっちゃん
16
図書館でタイトルと表紙に惹かれて衝動的に借りました。 知らない名前の作家さんばかりでしたが、どなたもさわやかで透明感のある感じが共通してて、楽しめました。2015/09/27
まちゃ
12
表紙のイラストが素敵だったので図書室で借りました。 中学生が主人公の短編集です。テーマはタイトルの通りですが作家さんによって味は異なり一気に読めました。 ぜひ、中学生の方に読んで頂きたいです。2017/04/13
アルカリオン
11
5名によるアンソロジー。全体としては、まぁまぁ▼香谷美季「アヴァロンを探して」が頭一つ抜けている。自然と引き込まれる文章からは(他の4編との)「格の違い」が感じられるほど。あくまでも印象ではあるが、ある意味、模範的な構成の物語なのかもしれない▼巻末の執筆者紹介によると、篠原美季という少女小説家の別名(児童書執筆時の筆名)とのこと。「少女小説家」という言葉は初めて見たかも。2022/01/12