続 獄窓記

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  • サイズ B6判/ページ数 375p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591101803
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

『獄窓記』から4年。囚人コンプレックス、前科者への法的拘束、数々の苦悩、軋轢を超えて、一人の男が日本の知られざる福祉問題に挑む様を綴った感動のノンフィクション。

目次

序章
第1章 囚人コンプレックス
第2章 『獄窓記』という一冊の本
第3章 触法障害者と呼ばれる人々
第4章 本当の福祉を探して
第5章 PFI刑務所
終章

著者等紹介

山本譲司[ヤマモトジョウジ]
1962年北海道生まれ。早稲田大学卒。都議会議員を経て、衆議院議員。2001年に秘書給与詐取にて、黒羽刑務所に収監。その433日間の受刑生活を綴った『獄窓記』(2003年12月・ポプラ社)は新潮ドキュメント賞受賞、TBSにてドラマ化され、話題に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27@シンプル

22
些か、脳裏に引っかかる内容だけに、一気読み。さすが 文章慣れしている方だけあり、起承転結は明快だし、事例の出し方、自身の想い、周囲の反響、向後への不安と焦念・・などが読み手が心を動かすように綴っている文体。複数の提案も含まれている。 障害福祉施策における処遇困難者への在り様(スキル、施設を含め)・更生保護施設の在り様と今後への改革。其処に仏の官民協同刑務所の内容を紹介したり、わが国の医療刑務所のスキームを述べている。随所に、出所後の筆者の気持ちの揺れや周りの受け止め等を上下左右の俯瞰で記してある。2013/12/13

CHRONO

10
著者が収監されていた2001年に名古屋刑務所で刑務官による暴行事件が起こり、その後の世の中の流れが刑務所改革へとつながっていく中で、出所後の著者が果たした役割は非常に大きいと感じた。福祉に興味を持った元議員が収監されていた同時期にそういった流れが出来上がる歴史の偶然に驚く。心のバランスを崩しかけながらも世間が必要とし、自らに与えられた役割を考え、しっかりと果たした著者に感心するとともに、それを支えた家族に大きな拍手を送りたい。2020/10/03

ゴロチビ

8
読み終えて見れば2008年の発行だ。でも自分は当時のこのような社会の動きを全く知らなかったなぁと思う。「ケーキの切れない非行少年たち」を契機に「獄窓記」を読み「続獄窓記」まで来てようやく期待した内容に出会えた。「ケーキ…」の方よりも広く一般的な問題を取り上げていると思う。法改正の効果が現れるまで10年はかかるだろうとあるが、現在はどんな状況なんだろう。著者の本でもう少し追ってみたいと思った。最近、遺族の納得出来る罪の償い方について考えていたので、加害者の心の変化を求めるという遺族の方の言葉に共感を覚えた。2020/12/25

魔魔男爵

6
選挙違反で懲役中に障害受刑者の下の世話係に配属され、汚らわしい政治家から、素晴しい社会福祉家に目覚めた著者の、出所後の人間関係再構築と、福祉家として自立するまでの、書く気満々で刑務所での取材生活が偲ばれるノンフィクション。受刑者仲間との娑婆での再会や、ドラマになった前作の主演俳優柳葉敏郎との関りも語られます。この本の中で柳葉が役不足を力不足の意味で間違って使っているが、自分は良き正義の人に目覚めたと思ってる著者は、間違いは柳葉のせいにするだろう。正確なドキュメントは人の台詞を直しては駄目という認識はどうよ2017/05/24

seichan

6
獄窓記は読んだが、流し読みなので登録せず。こちらは「出所後」について書かれた希な本なので、きっちり読んで登録。塀の中の話は散見するようになったが、出所後の心理状態や生き苦しさについて詳しく書いた本は、あまり見ない。逆に言えば、「累犯障害者」でもそうだが、私たちの中の、「ややこしいものは見えないところに置いて事足れり」とする部分に光を当ててくる作者だ。人間の再生と再起について興味がある人には、一読を強くおすすめする。2012/07/31

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