名著誕生
ダーウィンの『種の起源』

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  • サイズ B6判/ページ数 203p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591099131
  • NDC分類 467.5
  • Cコード C0098

内容説明

「進化論」を高度な理論にまで高めた画期的な書『種の起源』誕生の経緯から、出版当時どのような賞賛と批判を受け、さらに今日に至るまで名著として輝きを放ち続けているのかを、わかりやすく解き明かす。

目次

序章 起源
第1章 始まり
第2章 使える理論
第3章 発表
第4章 論争
第5章 遺産

著者等紹介

ブラウン,ジャネット[ブラウン,ジャネット][Browne,Janet]
ハーヴァード大学教授。ダーウィン研究において世界的に知られる生物史家。著書『Charles Darwin』(全2巻)は広く一般読者にも読まれ、数々の賞を受賞

長谷川眞理子[ハセガワマリコ]
総合研究大学院大学教授。行動生態学、進化生物学において日本で最も注目される研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Koichiro Minematsu

39
大学卒業後、ビーグル号で旅した5年間は、いわゆる「種の起源」発表につながり、神が人を創造したとする宗教感が主であった英国ヴィクトリア朝を揺るがすことに。まさに「種の起源」はダーウィンの人生そのもの。ガラパゴス島での生活と「種の起源」発表後の生活の差が、なんともダーウィンらしいと言うことか。2019/09/27

GELC

14
「種の起源」の成立過程やその後の影響について記したサイドストーリー。この大著が宗教的な大論争を巻き起こしたことは知っていたが、資本主義や人種差別、社会階層論に関する偏見を正当化するための理論にも使われたことは今まで深く考えたことが無かった。そして、今でもこれらの論争は終わっていていない(宗教的論争でさえも)。ミクロな分析的なアプローチが科学的と思いがちだが、ダーウィンの経験的な事実を押さえた上で全体を総合する手法もも、我々の複雑な世界を考える上では得るものが多そうだ。次は原著に挑む。2024/01/26

手押し戦車

11
常に単純な物から見て複雑な物に進みパターン、順序を想定する。物は人々が自己利益を追求した自然の成り行きとして価格は生産費用を反映し需要が多ければ価格が下がり、少なければ価格は上がり、需要と供給のバランスが均衡になって来るに従って、自然価格になる。相手の善意に訴えるのではなく利己心に訴える。市場は常にその時代に適した生産が生き残り、適さない製品は淘汰される。価格と製品は市場での自然淘汰を繰り返しサービスが向上して行く。ビジネスの自然淘汰は市場で有利になる様に進化して行く。種も同じ。2014/05/06

funuu

10
彼を有名にした「種の起源」を出版して23年後、73歳のダーウィンは自宅で死去した。彼は、ロンドンのウェストミンスター寺院に埋葬されたが、それは、国葬や王室の結婚、国家的な祝葬などこそふさわしい場所であり、「種の起源」の著者の埋葬場所がこんなところであるのは、いろいろな意味で皮肉である。しかし、その死までダーウィンは、偉大な科学者の有名人、科学界の大御所、他の人々よりもずっと遠く、ずっと多くを見渡せた人物、ニュートンに匹敵するような知の大家とみなされるようになっており、英国で一番の記念的舞台設定をもうけても2015/06/18

入江

9
「種の起源」のサイドストーリー。ダーウィンの主張は、自然のプロセスの結果できあがった産物が生物であり、神の権威など無関係ということ。本書はここへ至るダーウィンを肯定しつつも、ダークな面も記述しています。iPS細胞の時もそうだったけど、似たようなことを考える人は常にいるものなんだなぁと思う。印象的なのは、ダーウィンの死後、息子さんが優生学会の会長になってしまったところ。理論は分析に使うにはいいだろうけど、現実社会に照らして考えると悲劇をうむらしい。ダーウィンと深い信仰心をもつ妻の関係に愛を感じます。2018/07/05

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