内容説明
粉雪の舞う寒い朝、イギリスのとある田舎町の宿屋に一人の奇妙な男があらわれた。からだじゅう包帯だらけのその男は、自らを研究者と名のり怪しい行動をくりかえす。しだいに凶暴化していくその男の正体は―なんと透明人間だった!小学校上級から。
著者等紹介
ウェルズ,H.G.[ウェルズ,H.G.]
1866年、イギリスに生まれる。科学師範学校で科学を学び、教師を経験後作家となる。1895年『タイムマシン』でデビュー。『モロー博士の島』『宇宙戦争』などの作品を発表し、SFの父と呼ばれる。また文明批評家としても活躍、『解放された世界』『世界文化史体系』などの作品もある。1946年、死去
段木ちひろ[ダンボクチヒロ]
1978年、神奈川県に生まれる。明治学院大学大学院博士前期課程を修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヨーイチ
3
忘れられない思い出。風邪をひき、小学校を休んだ。一眠りして目が覚めると、枕元にコレがあった。クリスマスでもないのに、ナゼ?と思ったが、母親の優しさはわかった。
しょうご
1
20年以上前にH.F.セイントの「透明人間の告白」を読んだ。よい小説だった。こちらは本家本元、H.G.ウェルズ作品。この年になっても「透明人間」になったら何ができるだろう、とよからぬことを考える男性諸氏は多いのではなかろうか。この小説を読むと、「透明人間だって、そんないい目にあうことはなく、辛いことがおおいんだかんな・・・」と気付くかもしれない。全編、ドタバタである。でもやはり、透明人間になったら何をしようかなと妄想が誇大化することも楽しいもので、罪はないだろう。考えるだけなら。2020/05/22