内容説明
むかしむかし、おおむかし。きょうりゅうたちはせかいじゅうにすんでいました。はるかとおくまでやってきたティラノサウルスがであったのは、ことばのつうじないさんびきのホマロケファレでした…。
著者等紹介
宮西達也[ミヤニシタツヤ]
1956年、静岡県生まれ。日本大学芸術学部美術学科卒業。作品に、『おまえうまそうだな』(けんぶち絵本の里大賞)『パパはウルトラセブン』(ともにけんぶち絵本の里大賞)『パパはウルトラセブン みんなのおうち』(以上学習研究社)『うんこ』(けんぶち絵本の里大賞・びばからす賞)『大きな絵本 にゃーご』(第38回造本装幀コンクール展読書推進運動協議会賞)『おっぱい』『きょうはなんてうんがいいんだろう』(講談社出版文化賞・絵本賞)など多数ある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
131
恐竜世界で比喩する異文化交流や哲学。言葉が通じ合っても敵対する関係と言葉が通じなくても気持ちが伝わる素直な関係。しかしそこに厳しい弱肉強食を絡め、ガマンを強いられながら持ち前の優しさを出さずにはいられない、宮西作品ではおなじみのティラノサウルスが、やっぱりとても魅力的だ。コミュニケーションには大切な言葉だけど、それ以前に何が必要かってことをわかりやすく教えてくれる。でも心温まってそのあと哀しくなる作品。動物社会は厳しいね。2014/06/03
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
72
コミュニケーションの難しさを描いた哀しい物語。ティラノサウルスが暮らす谷に雪が舞い落ちて、食べ物を探すために遠い森まで旅をします。そこで出会ったのは、言葉が通じない三匹の小さな恐竜、ホマロケファレ。言葉が通じなくても、彼らは少しずつ心を通じ合わせられるようになります。それでもティラノは、三匹に言葉を教えました。覚えられたのは「ウマイ、ウマイ、ウマイ」「ムシャムシャムシャ」「ナカヨクシヨウ」の三つだけ。でも、それが悲劇を生みます。ある意味で、言葉は道具です。言葉=道具を使って何を伝えるかは、本当に難しい。2014/09/10
yomineko@ヴィタリにゃん
64
またまた性懲りもなく暴れるティラノサウルス。乱暴と反省のループを繰り返している。今回はタペヤラに騙されてしまい、いつもと逆、つまり食べられるという恐怖を味わう。が、力を振り絞ってやっつけた!ある日、彼にそっくりのアルバートサウルスに友達のうー。まー。いーを食べられてしまうが、、、2023/09/07
しいたけ
62
深すぎて、重すぎて、悲しすぎて、ホントまいる。言葉は必要なかったはず。大事なことは、全部こころに乗せて届いていたはず。だからこそラストがつらかった。2016/04/25
めしいらず
55
国境だとか言語だとかを軽々と越えて人と人の心は通じ合える。互いを理解しようという気持ちだけあれば十分だ。人を好きになる悦び。しかしそれは悲しみの種をも増やすことと同じ。それはいつでも表裏一体だから。愛を知らずに均された感情の中で生きるのか。愛を知って浮き沈みしながら悲喜交々に生きるのか。それが問題だ。2019/10/12
-
- 電子書籍
- 恋に落ちたシンデレラ【ハーレクイン・プ…
-
- 電子書籍
- うちの子、どうして言うこと聞かないの!…