内容説明
「どこにいるの。いま、たすけにいくわ」果てしない森の奥から聞こえてくるイヌのなき声。著者は声の主を救おうと、必死で探し始めた。奇跡のような出会いをつづった感動の物語。
目次
ひとりっきりの救出作戦
ひとりじゃない、いつもだれかが
ついに発見!
富士号誕生
ありがとう、富士号
著者等紹介
角谷智恵子[カクタニチエコ]
1943年、三重県に生まれる。ちいさい時から、動物の好きな女の子として育つ。現在、一主婦として動物愛護に精進している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミカママ
453
なんで読んだか…というと、この子がまぁうちのコナ嬢にそっくりなんよ。うちのはもっと耳が大きいが。シェパードといえども個体によってぜんぜん見た目違うからね…それはさておき、著者の動物に対する思いやり(とそれを実行に移す力)が本当に素晴らしい。片や動物をモノ扱いして何とも思わない人間もいるわけで。そういう輩とバランスを取るために、著者のような聖人がこの世に存在するんだろうなぁと。おそらく小学校中・高学年年向けの作品。犬好きは読んで。2024/08/09
じいじ
84
読友さんのつぶで知ったこちらの本。或る日、山の方から寂しそうな犬の遠吠えが聞こえます。じっとしていられない著者は独りで探索に…。沢をのぼり、急斜面の林を超え、樹海を抜けて探すも発見できません。友人の協力を得て、猟犬を連れての探索で、飼い主に捨てられたシェパード犬を発見します。1週間、飢えと寒さと孤独の中で生き残った生命力に歓喜します。著者の熱意に惹かれた獣医をはじめ周りの人たちの犬への愛で、富士号(著者が命名)は日ごとに元気になっていきます。著者の実体験に基づいた実話だけに一層胸を打たれました。良作です。2020/07/20
ぶんこ
40
ある日山から犬の悲壮な鳴き声が聞こえました。心臓をえぐられるような鳴き声に、著者はいてもたってもいられずに険しい山中を探します。人間一人では難しいと猟犬や、以前かかわりのあった才蔵と清四郎の2頭の犬と仲間と共に山に入り瀕死の状態の犬を見つけます。著者の犬への惜しみない愛情の強さに圧倒されました。捨てる前に、なんとか里親を探す努力をしてくださいと言いたかったでしょう。最高の飼い主に助けられた富士号。よかったね。2020/07/31
金吾
22
山に捨てられたシェパードを救出して治療・訓練を経て幸せにしていこうという話です。実話でありいい話です。ただ素晴らしい人だと思いますが、著者の周りの人は結構大変だなとも感じました。2024/07/17
喪中の雨巫女。
10
《私-図書館》飼っている犬を、捨てる人の気持ちがわからない。命懸けで、助けた作者のような行動をすることが、私には、できるだろうか?2019/10/12