内容説明
中学二年の三学期。21世紀に向け、「ぼくら」は地球環境を美化するために、C計画委員会を結成した。環境をクリーンにするにはまず人間から。心やお金にきたない人間をやっつけようと、贈収賄政治家リストがのっている極秘の「黒い手帳」をかけたコンペを開催することに。マスコミ各社に手紙を送りつけ、「ぼくら」と大人との知恵くらべ大会が始まった。手帳を奪おうとする殺し屋一味と、スクープを狙うマスコミ連中がどっと押しよせて、謎解きは大混乱…。
著者等紹介
宗田理[ソウダオサム]
1928年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業。父親の死後、少年期を愛知県ですごす。大学入学と同時に上京、出版社勤務を経て作家活動に入る。1979年、直木賞候補作となった『未知海域』で作家デビュー、社会派ミステリーや企業情報小説等で活躍。現在は、名古屋市在住。旺盛な執筆活動のほか、教育問題、豊橋ふるさと大使などでも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
56
8冊目。環境問題はまず人の心から。例によって、途中から事が大きくなっていく。殺し屋までが登場。さすがに今回はハラハラさせられる。いつも「ぼくら」の味方になってくれる矢場が襲われ、さらに日比野までがピンチ。これには焦ったが、それでもひるまない「ぼくら」。ずるい大人には絶対に妥協しないで、最後までクリーンであろうとする。最後に解説を読んで非常に驚いたが、そういう作者でならではの作品。児童文学の形を借りて、いや、児童文学だからこそ書ける理想というものがあるのだと思う。2020/10/07
かな
32
前作で手に入れた黒い手帳(贈収賄に関する政治家リスト)をめぐるドタバタ劇。環境をクリーンにするにはまず人間から。黒い手帳をかけたコンペをマスコミを通じて開催することに。レポータの矢場さん、ぼくたちの理解者の老人たちを巻き込み知恵比べ大会開催。スクープを狙うマスコミ、政治家の手先の殺し屋一味が押し寄せ波乱の幕開け。矢場さん、殺し屋に脅され危機一髪。なんかどんどん政治家がらみの危ない展開になって行っているような。これ大人向けの話を分かりやすく子供向けに書いたんじゃないのみたいな話でした。2022/08/29
はる
17
相変わらず面白くて読了後はスッキリ!特に最後の人間はたかが数千年で地球を汚したって言う所は学生時代に学校でさんざん言われて来た事だし、ゴミの島問題も年代的に同じなので当日の事とかを思い出せて懐かしく思いました。2016/03/08
Mee.
13
政治家たちの汚職を事細かに記した「黒い手帳」を巡り、ぼくらと殺し屋が戦う物語。解説を読んで驚きました。宗田さんの作品に説得力がある事に納得。これが書かれた当時と現在、どちらの方が環境に優しい生活をしているんだろう。最近は3R等が挙げられるけど、新しいものも着々と増えてきてる。これから地球はどうなるんだろう?2018/12/29
ayururito…
6
大丈夫ってわかってるから読めたけど・・・ なんともスケールでかすぎ!!2014/03/26