内容説明
まゆのポケットには、ひみつの友だちがいる。それは、さんぽとゼリーが大好きな、小さなきつねの男の子。ある日、とつぜんやってきたきつねが、満月の日に、まゆをつれていったところは…?満月の夜のファンタジー。
著者等紹介
川島えつこ[カワシマエツコ]
1970年、群馬県生まれ。群馬大学教育学部国語国文学専攻。大学卒業後、高等学校、養護学校に勤務。2002年、「十一月のへび」で第一九回小さな童話大賞、大賞を受賞。現在、二児の子育てをしながら創作活動に取り組んでいる。『まんまるきつね』でデビュー
スドウピウ[スドウピウ]
東京生まれ、千葉育ち。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業後、岡本一宣デザイン事務所を経て、フリーのイラストレーターに。絵本、挿画、雑貨の仕事を中心に活躍中。TIS会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
45
とても可愛らしい物語。学校の裏山から帰ってきた女の子。そのポケットの中にいつの間にか、小さな小さな言葉を話すきつねの子が入っていました。両親が離婚して、学校でも引っ込み思案な女の子。けれど、その悲しい気持ちは、可愛らしいきつねの子とのふれあいで、ふんわりと癒されていきます。爽やかな読後感。この後、お父さんとどんなやりとりがあったのか気になります。2015/12/16
みー
12
私もポケットに入れたい!!小さなきつねちゃん。ゼリーと、果汁が濃いジュースが好きなきつねちゃん。女の子との掛け合いがいい味出しています♪おっとりとした少女と、意外としっかり者のきつねちゃん。いいコンビでした。きつねちゃんには、うちの庭に来てくしゃみをして貰いたいわー!!ふんわりとした、穏やかな気持ちになれる本でした。2016/10/03
Sayuri Kagawa
4
きつねとゼリーの取り合わせが何とも愛らしい。むしゃくしゃして全財産を持ちデパートに行く場面が好き。まゆは屈折していない感じがする。思ったよりきつねが小粋で今風だった。まゆとの掛け合いも面白い。ファンタジーだけど保育士として生き生きと働く母の姿を目にした時の動揺など、子どもの心をよく描いていると思った。2016/03/26
遠い日
3
まゆの秘密の友だち。揺れ動くまゆの心によりそっている友だち。多感な少女の胸中が美しい季節の移ろいと重ねられて描かれる。そっとまゆの背中を押してくれた小さな友だちが愛おしい。2010/04/02
かぴぱらかぴこ
2
両親の離婚で感じるようになった疎外感や友達の中での劣等感、誰でも1度は感じる心の痛みを小さなきつねと過ごしながら受け入れていくところがよかった。優しい気持ちになれるファンタジーでした。2013/05/18