内容説明
うす青い衣をまとった美しい姫君が、白い腕を夕焼けの空にむかってさしのべたかと思うと、色とりどりの八つの玉が、まるで流星のように天空に飛び散った―。房総半島安房の国、里見城を舞台に、くりひろげられる壮大な物語。散り散りになった八犬士が集うのはいつの日か。小学校上級~。
著者等紹介
滝沢馬琴[タキザワバキン]
1767年、江戸に生まれる。曲亭馬琴ともよばれる。原作の『南総里見八犬伝』は、1814年から1842年まで、28年かけてかきあげた全九輯、98巻の106冊にのぼる大作。その他の著作に『椿説弓張月』『馬琴日記』などがある。1848年、死去
しかたしん[シカタシン]
1928年、韓国に生まれる。愛知大学卒業。在学中より演劇活動に関わり劇団「うりんこ」を創設。2003年、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ドラマチックガス
11
子どもが図書館で借りてきた本。そして久々の「児童書で世界の名作を読んでみよう」シリーズ。八犬伝なのに伏姫と八房のエピソードがない、犬塚信乃の女装が出てこないなど不思議な展開。あとがきを読むと「しかたしん」さんのかなりオリジナルが入っているらしい。まぁ面白いからよいとする。たびたび現代風の説明が入るのが、賛否分かれそうだけれど、僕は好き。「信号のシグナルのような」とか「受験が終わり目標を失った大学生のような」とか。2024/08/18
まるりー
9
娘が夏休みに読むために学校図書館で上下巻を借りました。ああ!!半年以上振りの読書。江戸時代、滝沢馬琴さんが28年かけて書いた冒険スペクタル!!私がこんなに引き込まれて読んでいるのに、小学生の娘には難しい、、らしい、、。時代もので、想像力が膨らまないのかな?私は映画を見ているからかな?原作は未読ですが、若干アレンジされているようです。犬士が集うまでを、今の時代でもわかりやすく書いてくれてると思う。下巻にはいよいよ妖怪が!!2016/08/30
巽
2
テンポ良く、サクサク読めました。犬士たちが、みんな素直というかまっすぐすぎるので、見兵衛と糠助が大変そう。道節に対しての、「燃え尽き症候群、突然目標の消えてしまった大学生」という描写が笑えた。…ちょっと現代的すぎやしませんか。下巻も近いうちに読みたいと思います。2014/09/23
わたる
2
13年舞台八犬伝を見て、何か原作も知っとこう!と思い、読みやすそうな一冊を試してみた。登場人物は分かっていたのでさくさく読めた。これも更に創作らしいのでほんとの原作もいつか読もうかな。ワタリのおじさん二人がなんだかカワイイ。誰が黒幕なのか今からそわそわしている。あ、道節さんて美形でちょっとあれなキャラだったのねw 角太郎くんと毛野の登場楽しみ。下巻買うよ。2013/04/14
mimizu
2
里見八犬伝というストーリーが面白いから成り立っているが、ところどころにあるメタ発言に萎える。これがなければ、独自アレンジは許せるのだが……。2010/09/10