内容説明
谷を守る一族として生まれながら、“その力”を継ぐことのなかったティルヤ。それは、やがて愛するウッドボーンを出ていかなければならないことを意味している。その冬、揺れる気持ちを抱えたティルヤに思いがけず託された使命は、あまりにも大きなものだった。「行け、ティルヤ。ファヒールを探せ。わたしたちをふたたび強くしてくれ」力を持たないティルヤにできるのだろうか?森の魔法をよみがえらせることが…。多彩な筆致で世界中の読者を魅了するディッキンソンが描く、壮大なファンタジー。
著者等紹介
ディッキンソン,ピーター[ディッキンソン,ピーター][Dickinson,Peter]
1927年ザンビアで生まれる。ケンブリッジ大学を卒業後、雑誌パンチを舞台に活躍しながら、ミステリーや児童書を執筆。『ガラス箱の蟻』と『英雄の誇り』の二作が二年連続で英国推理作家協会ゴールド・ダガー賞を受賞。児童文学作家としても高い評価を得ており、『聖書伝説物語 楽園追放から黄金の都陥落まで』ほかで二度のカーネギー賞を、『青い鷹』でガーディアン賞など多くの賞を受賞している。『血族の物語』がカーネギー賞候補、2000年には国際アンデルセン賞の候補にもあがるなど、その活躍はめざましい。『ザ・ロープメイカー』は2001年のプリンツ賞オナー、およびカーネギー賞候補に選ばれている
三辺律子[サンベリツコ]
白百合女子大学大学院児童文化学科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
乃宮はじめ
12
魔法の物語。その中で魔法を使えない子が劣等感を抱くというのはよく見るけど、「使えないこと」事態を力としてしまうところが面白い。しかもそれが強大な魔法使いをも滅ぼせる程使い勝手のよいもの。なんだか…常識とは違っても役立たずなんかじゃないと、元気づけられる感じ。これがいいね(^^) > 歴史が繰り返されていく過程も見られて面白い。2011/02/09
爽
11
児童書コーナーに置いてあったけれど、大人が読んでも楽しめる歴史と魔法の奥深さを感じる。割と厚めの本だったので、時間がかかりそうだと思ったけれど、冒険の様子がおもしろくて入り込んでしまった。ファンタジー好きにはお薦め。ミーナが言っていたように、歴史の始まりの時からすべてがつながっていて、関係のないことなんて一つもなかったのだと思う。誰の力が欠けても、谷の魔法の意味を知ることはできなかったのだろうな。2017/10/08
ymg
2
序盤はナゾと秘密ばかりだったけど、後半から面白くなる。魔法使いではなく魔法使えないが中心のファンタジー。本当は魔法使いなんだけどね。2009/07/09
まよ
2
図書館本。結構読み応えありました。2009/02/18
いと
1
7/10 図書館本。児童文学に分類するのはもったいない。上質なファンタジイ。2018/05/05




