出版社内容情報
探偵団の団員の相川君が老人のワナにはまり誘拐され、催眠術をかけられて、父の秘密書類を盗み出してしまった。二十面相の復讐劇。
内容説明
あやしい老人の後をつけて奇妙な洋館にたどりついた、少年探偵団員のひとり相川泰二君。そこで見たのは、ぐるぐる巻きにしばられた美しい少女の姿。少女を助けようと洋館にのりこんだ泰二君に、妖怪博士の魔の手がせまる。さらに、事件を追跡する三人の団員たちに、世にもおそろしいことが待ちうける…。
著者等紹介
江戸川乱歩[エドガワランポ]
明治27(1894)年10月21日、三重県名張町(現名張市)に生まれる。本名、平井太郎。早稲田大学在学中から、英米の推理小説を片っぱしから読む。卒業後、貿易会社、古本商、新聞記者などたくさんの職業を経験する。大正12(1923)年に『二銭銅貨』を「新青年」に発表。筆名の江戸川乱歩は、推理小説の始祖エドガー・アラン・ポーから取っている。その後、数多くの推理小説を精力的に書く。昭和11(1936)年「少年倶楽部」の求めに応じて書いた『怪人二十面相』がたいへんな人気を博し『少年探偵団』『妖怪博士』など少年少女に向けた作品を発表する。昭和40(1965)年没
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感想・レビュー
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Kircheis
108
★★☆☆☆ 明智小五郎と少年探偵団にヤラレっぱなしの二十面相が、起死回生の復讐劇に臨む話。 意気揚々と復讐に取り組む二十面相だが、少年たちは罠にはめて散々いじめるものの、明智には全く歯が立たない悲しさよ。 それでも、12歳程度の子供をいじめて大喜びの情けない二十面相がやはり見どころだろう。 おおむね安定の面白さなんだけど、ラストの大捕物がやっつけ仕事なのが凄く残念。少年たちの救出シーンも省かれてるし(´・ω・`)2020/01/17
紅蓮
17
明智探偵と怪盗との化かし合い。少年探偵団の活躍が微笑ましい。佐藤道明氏のイラストも素晴らしく、小林くんがとにかく可愛いですありがとうございます。あのぎろっぽんがかつて人通りの少ない蔵屋敷通りだったなんて…とびっくり。2014/07/28
十六夜(いざよい)
17
一冊まるごと明智と20面相の化かし合いでしたが、少年探偵団や奇怪な屋敷、鍾乳洞まで出てきて矢張りミステリというより冒険小説でした。乱歩を読み始めたのは大人になってからでしたが、きっと子供の頃に読んでいたらもっと楽しめただろうな〜と思えてなりません。2014/06/13
まちゃ
13
怪人二十面相の予想は大方していたのでまた奴かと…少年探偵団の子達が二十面相の巧みな変装に騙されて館について行って監禁されてしまう様子には思わず『君たち仮にも探偵団に属してるんだからちょっとは疑って〜><』と懇願してしまいました。2017/04/02
植田 和昭
12
面白いです。初期の作品なので描写が生き生きとしていて、テンポよく話が進みます。鍾乳洞のところの話しは、20面相の呪と同じでした。この話のTVドラマ化も観ましたが原作の方がよく書けていると思いました。このシリーズもあと少しで読破できるので頑張りたいです。2022/10/31