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出版社内容情報
毛虫が大好きで虫集めに夢中の姫は、年頃の女性の様にお化粧もまともにせずあきれられてしまうという『堤中納言物語』の有名なお話。
内容説明
ある大納言に、ひとりの姫ぎみがいらっしゃいました。とてもかわったかたで、なによりも虫がだいすきで、さまざまな虫をこばこにあつめては、その成長ぶりをみまもっておいでになりました。いちばんのお気にいりは毛虫でした…。
著者等紹介
森山京[モリヤマミヤコ]
1929年、東京に生まれる。コピーライターとして活躍後、創作活動に入る。『あしたもよかった』(小学館文学賞)『まねやのオイラ旅ねこ道中』(野間児童文芸賞)など作品多数
村上豊[ムラカミユタカ]
1936年、静岡県に生まれる。作品に『ぞうのはなはなぜながい』『かっぱどっくり』(いずれも小学館絵画賞)『はかまだれ』(絵本にっぽん賞)『銀のつづら』(BIB世界絵本原画展金牌)他多数。装画、屏風画など、多方面に活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つくよみ
78
図書館本:今は昔、ある大納言に、たいへんに変わった姫ぎみがいた。その姫ぎみは、化粧もせず、蝶や花を愛でるでもなく、毛虫を偏愛すると言う有様で、侍女達にも陰口を叩かれる始末。その様子を聞きつけた公達は、一目、その変わった姫ぎみを見てみたいと思うのだが・・・?取次ぎを介した歌のやり取りで想いを伝え合ったり、高貴な姫ぎみを一目見るために色々と策を弄したりと、当時の風習が解る作品。素朴な絵柄も、如何にも昔話と言った風情。最後、公達の心情と行動が一致していないようにも思えるが、それも当時の感覚では正常なのだろうか。2014/04/30
ミツツ
35
今でいうところのブレない女子。まわりがなんと言おうと我が信念を貫きとおす個性派の姫ぎみ。平安時代の物語にしてはかなりチャレンジャー的なキャラだったと思います。2018/12/17
たまきら
26
ナウシカの元みたいなお話。ていうか、こ~んなに昔っから「私は私よ!」っていう女子がいてお話が残っている日本って素敵。ぜひ海外に輸出したい絵本です。ま、こういう女子でいるためには経済的な余裕、自立を促す教育、その2つを支える両親がいる気がするが・・・。こんなオチだったんですねえ。おたまさんに大ウケでした。この間「サザナミスズメ」を飼育した娘さん、いい線いってると思うんだけどなあ。姫、男の子に変な名前をつけてはいけない・・・。2018/03/28
ヒラP@ehon.gohon
19
ごくごく普通のおてんばっこに思えるのですが、平安時代のしきたりは大変だったのですね。2018/03/12
Shoko
18
人目を気にせず、大好きな虫とりに熱中する姫君の姿は、羨ましく、頼もしく、爽快な気分にさせてくれる。我が家の虫好きな、我が道を行く息子に読み聞かせ。だがしかし、感想は「変なの〜、男みたいじゃん」というもの。小3にして、男とは女とはかくあるべし、という考え方が身についちゃってるんだな、と思いました。まだ、少し難しかったかな。姫君の虫とりは実を伴う行いで、素敵だなと思えます。2016/06/11