出版社内容情報
京都で学生生活を送る真人は、次第に幻の民としての能力を開花させていた。しかしその背後では、大きな力が動き始めていた…。
内容説明
ふたつの魂が目ざめるとき世界の浄化がはじまる―この国の歴史には記されることのなかった幻の民をめぐる壮大なファンタジー第2章。
著者等紹介
横山充男[ヨコヤマミツオ]
1953年高知県に生まれる。高校卒業まで、四万十川のほとり中村市で育つ。立命館大学卒業。作品としては『少年の海』(児童文芸新人賞)、『四万十川物語光っちょるぜよ!ぼくら』(日本児童文芸家協会賞)など多数あるが、大自然との関わりを描いた作品が多い。日本児童文芸家協会、日本児童文学者協会会員
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感想・レビュー
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かごめ
8
主人公真人と真人と同じ日に生まれた「ふた咲きの花」みずきも18歳になった。ふたりとも自分の持っている能力に気づきそれぞれの道でミズチの行を続けている。その能力を利用しようと、国家のためと信じた者たちが暗躍する。文中、「これほど未来の見えない、あるいは理想が描けない時代というのは、おそらくはじめてでしょうと」と語っている者がいた。わたしたちは知りすぎてしまったのではないだろうか?無知が良いというのではない。直視できるほど、まして受け止められるほど強くないのだ。そして命が有限であるので欲を捨てきれない。2016/12/25
りょうこババ
2
ファンタジーは好きで第2部まで読んだが、これで終わりにする。私好みではなかった。政治や環境問題、人間関係など盛りだくさんで主人公の真人やみずきの出番がほんの少し。2023/08/05
小川一輝
0
この作品は主人公の真人がどこか冷めた視線で人類や現代の文明を批判的に見ているためか仰々しいオカルティズムに対して一定の距離を持っているものの、真人自身がそうしたオカルティズムを体現する超能力じみた力の持ち主であるところにアンヴィヴァレンスがあり、またその能力の活劇性をもってこの作品を児童文学に繋留しています。この作品では自然は一貫して清らかなものとして描かれる一方、その対立項として人間の欲望の汚れた部分が描かれてきました。その単純な二項対立にどこか安全圏から指摘する狡さを感じながら物語の面白さに引っ張られ2017/08/28
日向
0
★★★★☆2016/08/19
まんぼう
0
★★★★★