ポプラ・ウイング・ブックス 崖の国物語〈３〉神聖都市の夜明け

スチュワート，ポール【作】〈Ｓｔｅｗａｒｔ，Ｐａｕｌ〉/リデル，クリス【絵】〈Ｒｉｄｄｅｌｌ，Ｃｈｒｉｓ〉/唐沢 則幸【訳】

ポプラ社（2002/03発売）

• サイズ B6判／ページ数 531p／高さ 20cm
• 商品コード 9784591072042
• NDC分類 K933
• Cコード C8097

出版社内容情報

大いなる嵐の中心で、雲のオオカミから重大な任務を与えられたトウィッグだが、地上に墜落したときには記憶を失っていた - - - 。

内容説明

飛空船エッジダンサー号で船出したトウィッグは、シュゴ鳥に導かれ、前人未到の虚空へと向かう。「大いなる嵐」の中心で、父・雲のオオカミから崖の国の命運にかかわる重大な任務を与えられたトウィッグだが、嵐の爆発で崖の地に墜落し、虚空での記憶を失ってしまう。行方不明の乗組員を捜しだし、記憶をとりもどさなければ！岩の塔だけが育つ岩の園、驚くべき事実を秘めた飛空船、異様でおぞましいオオモズ奴隷市場、そして深森のむこうに待ちうける未知の土地―崖の国の宿命に命がけで立ち向かうトウィッグが、旅の果てに下す、究極の決断とは…？奇想天外な異界・崖の国を舞台に繰り広げられるトウィッグの冒険、感動の完結篇。

著者等紹介

スチュワート，ポール［スチュワート，ポール］［Ｓｔｅｗａｒｔ，Ｐａｕｌ］
１９５５年ロンドン生まれ。ランカスター大学と東アングリア大学で創作を学ぶ。スリランカでの英語教師を経て、８８年より作品を発表しはじめる。ファンタジー、ホラーから絵本、サッカー少年の物語まで、さまざまなジャンルで人気を博している。現在、ブライトンで小学校教師の妻と二人の子どもと住んでいる。クリス・リデルとコンビでの絵本作品も多数

リデル，クリス［リデル，クリス］［Ｒｉｄｄｅｌｌ，Ｃｈｒｉｓ］
南アフリカ生まれ。専門学校でイラストレーションを学んだのち、経済紙のマンガをはじめ、幅広い分野で活躍している。子どもの本の仕事では、“Ｓｏｍｅｔｈｉｎｇ　Ｅｌｓｅ”（Ｋａｔｈａｒｉｎｅ　Ｃａｖｅ作）で１９９７年ケイト・グリーナウェイ賞、スマーティ賞の最終候補に選ばれ、ユネスコ賞を受賞

唐沢則幸［カラサワノリユキ］
１９５８年生まれ、長野県出身、青山学院大学卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[ヴェルナーの日記]

主人公トウィッグは、行方不明になった父を探し出すため、新たな飛空船エッジダンサーを駆って、シュゴ鳥の導きの下、誰も行ったことのない虚空へと旅立つ。船は巨大な渦のなかへと進み、父の駆るストームチェイサーを見つけるが――　。本巻でトウィッグを主人公とする第1部が完了。旅立った頃に比べ、逞しく成長したトウィッグの姿が見られる。本巻までで、崖の国の世界観が概ね語られ尽くされた。本作はトールキンの『指輪物語』と比較されるが、トールキンは文学教授でなので、世界観に対する造詣が深く、単純に比べるのは酷だろう。

2015/04/18

[鶯@芒羊會]

【図】昔大好きだったシリーズ。3巻は、前巻の最後で行方不明になっていた雲のオオカミを探しに行くところから始まる。3巻もこの物語の世界を冒険していても、次々に新しい景色や不思議な生き物たちが登場するから、ずっとワクワクする。ワクワクドキドキハラハラ、純粋に楽しい！な冒険。トウィッグはどんどん頼もしくなるなあ。ちょっと危なっかしいところはあるけど。カウルクエイプはまだまだこれからが楽しみ。のんびり続きへ！

2022/01/31

[schazzie]

再読。前巻に続きこの巻も面白く夢中で読めた。今回は崖の国の上空にある空に浮かぶ石の上に作られた神聖都市サンクタフラクスが舞台。若き空賊船長となったトウィッグと共に活躍するのがサンクタフラクスの下級見習いカウルクェイプだが、元々臆病な彼もトウィッグの勇気と正義感に徐々に影響されていく。はぐれてしまった仲間を必ず探し出すと決意するトウィッグ。そのために恐れをものともせずに立ち向かっていく姿勢に、「絶対に守る」が信条のシュワルツェネッガー的なものを感じた。孤独に涙する少年から、それほどに強い人間へと成長したトウ

2015/11/13

[くろり - しろくろりちよ]

シュゴ鳥に導かれ、父を追って崖の国から虚空へと飛び出したトゥイッグ率いるエッジサンダー号。再会した父から「母なる嵐」と崖の国全体の危機について語られるも、そのままバラバラの流れ星となって崖の国全体に飛ばされてしまった乗組員たち。彼らと再開すべく、トゥイッグとサンタフラクスで知り合った学者の卵カウルクエイプ。トゥイッグは見違えるほど立派に成長し、その意味ではこれは次の最高学者カウルクエイプの物語ともいえる。トィッグが主人公となった三部作の完結編。混沌と秩序を保つファンタジー世界の傑作。

2012/10/21

[樹燐]

これで一区切りかな? 主人公が本当に成長していったのが分かる!!

2010/07/04