出版社内容情報
五百グラムで生まれた超未熟の井上美由紀さんは視力を失いながらも生きぬき、全国盲学校弁論大会で優勝。母との涙と笑いの十五年。
内容説明
娘の顔をみずに逝ってしまった父。母の必死の祈りで生きぬいてきた娘。激しくぶつかりあう親子の涙と笑いの15年。
目次
プロローグ 私はてのひらにのるぐらいの赤ちゃんでした
第1章 母と私のバトル
第2章 おかあさんがついとるけん、生きて
第3章 なんでもさわってわかっていった
第4章 十四歳、心のバトル
第5章 よみがえった私
エピローグ(母から美由紀へ;全国盲学校弁論大会優勝『母の涙』)
著者等紹介
井上美由紀[イノウエミユキ]
1984年、福岡県久留米市に体重わずか500グラムの超未熟児として誕生。視力を失いながらも危機を脱し、母、美智代のなんでも体験させる養育で、ゆかたな幼児期をおくる。のびのびと自己主張をする、心やさしい15歳に成長。福岡県立福岡盲学校小学部、中等部をへて2000年、福岡県立福岡高等盲学校に入学、現在1年生で在学中。中学では2年間、生徒会長。中学1年、校内弁論大会で優勝。全国中学生人権作文コンテスト福岡大会、優秀賞。九州地区盲学校弁論大会で最優秀賞。中学2年、全国かんぽ作文コンクール優秀賞。作文『私の人権』が、人権作文集『くさび』に収録。全国盲学校弁論大会で優勝。中学3年、2月、福岡県教育文化賞、受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
81
ありのままの15才の少女がそこにいて、泣いたりムカついたりして過ごして、そして、大人に近づいていくこと。障害があろうが母子家庭だろうが、何も美化されず、普通に多くの人が感じるように感じる場面で笑ったり悲しかったりしてそして生きていくことが戦いだと知る。それもまた愛しくてた大切なことを教わったような気がする。2013/07/13
おじいやん featuring おじいちゃん( ̄+ー ̄)
17
生きてます、30歳。―60000gで生きてるおじいやん2018/09/07
︎💓ひかる💓
4
序盤から涙ですが…この先が思いやられます。いきなり高校生です。もう、ティッシュひと箱使いそうな感じです。"見える"と言うことが解らない、そうなんだ!見えるからわからない事があるんですね。全盲なのに自転車に乗る!?母の指導のもとグラウンドではスイスイ乗れるそうです。私だったら…乗れる訳が無い。しっかりした15歳、しかも全盲とはわからないくらいです。私の母に似た性格かな。2024/04/27
りるふぃー
4
見覚えのある表紙だ、と思いました。この本が発売されたのは2000年。その頃の私は、カラオケだなんだと浮わついていて、書店や図書館でこの本があってもスルーして 手に取ることもなかったのでしょう。世の中に何千万冊と無数にある本の中で一生のうちに出会う本はやはり必然。良い本をキャッチできる心のゆとりを持っていたいです。全国弁論大会で優勝した美由紀ちゃんの文章は飾らずありのままで、ぐいぐいひきこまれます。実際のスピーチも聴いてみたいです。2017/03/25
りえりん
3
生まれて5か月目に全盲と診断されたそうです。頼れる家族も他になく、想像を絶することだと思いました。一晩だけ泣きに泣いて、心を決めた。すごいです。2015/10/23