出版社内容情報
男の子がぼうしの中につかまえたチョウをにがしてしまった。松井さんがチョウのかわりに思いついたものとは・・・心温まる短編集の傑作。
内容説明
空いろの車を町でみかけたら、きっとそれは松井さんのタクシーです。手をあげて、車のざせきにすわったら、「お客さん、どちらまで?」それが、ふしぎな旅のはじまりです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
文庫フリーク@灯れ松明の火
122
『活版印刷三日月堂 海からの手紙』に収録された「ちょうちょうの朗読会」がご縁。タクシードライバーの松井五郎さん主人公の、物の怪も絡めた不思議な短編8話収録。こちらを読むと活版印刷三日月堂「朗読会」で「すずかけ通り三丁目」のセリフ朗読するのが、いかに難しいか分かる。一番心に残ったのは、やはり「すずかけ通り三丁目」けれど「白い帽子」救われたモンシロチョウと、代りに帽子の下に残したモノ。「山ねこ、おことわり」エピローグで「また、いつでも、どうぞ!」と大声で告げる松井さんの人柄が温かく柔らかい。奥付を見ると→続2017/06/15
はる
84
ああ、こういうの凄く好き!のんびりと優しい物語。松井さんのタクシーに乗ってくるのは少し不思議なお客さんたち。ほのぼのする物語もあれば、切ない物語もある。北田 卓史さんのあたたかいタッチの絵もいい。表題作は教科書にも取り上げられているので御存知の方も多いのでは。私も子供の頃に出会いたかった!2017/03/15
おうち時間
81
活版印刷三日月堂に出て来て読みたくなった童話です。空いろのタクシー運転手の松井さんが出会うお客さんは不思議なお客さんばかり。だけど読んでいるとふっと笑いがこみ上げてくる物ばかり。「ほん日は雪天なり」のラストが特にお気に入りです。そして、活版印刷三日月堂に出て来た「すずかけ通り三丁目」は私も朗読してみました。お客さんのセリフは確かに難しいです。悩んじゃうのもわかるな。この本が書かれたのが1968年という事にビックリです。古さを感じさせないんですよね。いつか朗読を再開したら子供たちに読んであげたい1冊です。2021/09/08
ぶんこ
62
「活版印刷三日月堂」を読んで、読み返したくなりました。小さなことに拘らない松井さんが素敵です。ちょうちょの代わりに夏みかんを帽子にいれる感性がいいな。私の小学生時代には教科書に載っていなかったので、大人になってであいました。読み聞かせには素敵な本ですね。2017/05/08
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
51
タクシー運転手の松井五郎さんの周りで起こるファンタジー。動物たちとの触れ合いと、昭和な感じな絵が良かった。白いぼうしは読んだ事あるな~と思ったら、教科書に載っていました。2018/05/15