出版社内容情報
今、イスラム世界で何が起こっているのか? 民族紛争に解決の道はないのか? アフガニスタンの人々のくらしを見つめる中で考える。
内容説明
今、世界ではつぎつぎと民族紛争がおきている。アフガニスタンでも戦争がつづき、500万にもおよぶ難民が生まれている。なぜこうした戦争がおきるのか。解決の道はないのか。画家としてアフガニスタンの人々のくらしをみつめつづけてきた著者が、イスラーム社会の内部から現代世界のかかえる問題を考える。
目次
1 カーブルにて
2 アフガニスタン共和国
3 カーブルからヘラートへ
4 ふたたびカーブルへ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ochatomo
17
「せかいいちうつくしいぼくの村」著者によるアフガニスタン事情の解説 画家として歩み始めたきっかけの国を再訪叶わないまま調べて知って考えておられたとわかる シルクロードの十字路としてバザールの商売で外貨を得てきた伝統の地域 天然ガス・宝石・麻薬に群がる“思惑を秘めた国家という名の商人たち”は、『狂気の戦争を罪のない“民族”のせいにしている。だれかがつくりだした経済格差、膨大な利益をおおいかくすために』 “今、われわれが和平を口にすることは、死をイミするんですよ” 是非大人も読んでほしい紀行文 1995刊 2019/12/26
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
13
画家が美しいと感じて己が描く対象とするということは、描くことにはできないものには見えないものが見えるということか。その美しさを絵として描いて留めたいと思ったものが、戦火で壊されていくというのは、描けないものには想像できない辛さなのでは。壊されることへの怒りもまた。アフガニスタンの難しい情勢への理解が深まった。2024/11/16