出版社内容情報
夜、にんじんは小屋の戸の見まわりにいくことになっていますが、ドアを開ける音だけたてて、じっと彼は待ちます。そして、ちょうどよい時間に居間にもどります・・・成長期の少年の心をみずみずしく描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙新潮部
66
「にんじん」は実の母親から執拗ないじめを受ける末っ子の物語です。これだけだと陰惨なお話しのようですが全体的に明るいトーンに包まれています。母親を「ルピック氏のおかみさん」と呼ぶ所からも相互に家族的な愛情がないことが伺えますが、にんじん自身はあまりそれを気にしていません。父も兄姉もそのいじめを見て見ぬふりをしているのですが母以外の家族には愛情を持っています。ひ弱そうに見えるにんじんは実は逆境を受け流す、しなやかさを持っていました。2024/01/05
Ys
1
エピソード全部はいってないのを読んでしまった。完全版を読み直すか、、、2014/09/28
もりもり
1
小3年で読んだが当時全く理解できず、23になり再読。気に入らないもの、思い通りにいかないことを「上から」見よ、自分を捨てよという父の言葉。逆境(?)にいっぱいいっぱいで向き合う少年の姿。反抗期とは、自らの幸福を追求する自立した意志の表れなのだとしみじみ。2012/01/03
Tomo
1
中学生の頃に担任の国語科の先生に勧められた一冊。2011/09/15
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- 和書
- 黒田如水 西日本人物誌