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出版社内容情報
おとうさんが戦争に行く日、見おくりのプラットホームで幼いゆみ子にさしだしたいちりんの花、それは・・・。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
97
戦時中のものがない時代の話。乏しい食べ物を分け合っているうちに、「一つだけ……」が小さな女の子の口癖になりました。そんな娘を不憫に思っていた父親は大切なおにぎりを「みんなあげるよ」と言います。遂に戦地に赴く日のことです。「一つだけ……一つだけ」と泣きじゃくる女の子。きっと彼女にとって「一つだけ」は「みんな一緒」と同じ意味だったんだね。父は道端に咲いていた一輪の花を「一つだけあげよう」と娘に渡します。ラストは幻想的。答えはそれぞれの読み手に委ねられているようです。2011年6月初版。2015/10/20
馨
59
戦争絵本。小学生の時国語で習った話。懐かしい。なんと昭和27年作だった。一つだけというセリフは鮮明に覚えている。小さい子目線の戦争モノを読むといつも、我慢を強いられお腹を空かせていた当時の幼子たちが今の時代にいたら、おにぎりたらふく食わせてあげるのにな、と思う。2022/01/29
ヒラP@ehon.gohon
22
【再読】小学校の教科書で扱われているお話です。「一つだけ…」という言葉の切なさが子どもたちに伝わるといいなぁと思います。2021/07/02
南
22
戦時中の、家族の温かさが描かれていました。2019/01/06
まめ
22
子どもの頃に国語で習ったときは、あまり理解できていなかったのだなぁと感じました。じゅうぶんに与えることのできない、父の苦悩や自分たち家族のように見えたプラットホームのはしっぽのコスモス。1輪のコスモスをみて嬉しそうに笑うゆみ子。美しいものを美しいと感じる心をもっている我が子を見て、何も言わずに戦地へ赴く父親。戦後、貧しいながらもコスモスでいっぱいの家で暮らすゆみ子と母親。名作です。2014/01/26