内容説明
この本は、19世紀初頭に創設された民主的な国家警察、スコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)誕生前後のイギリスの警察制度を通観しながら、名だたる悪党どもの跳梁と社会事情とを側面から眺めた、いわばイギリス社会の裏面史である。
目次
第1章 ロンドン歴史の裏道
第2章 大盗ジョナサン・ワイルド
第3章 フィールディング兄弟
第4章 ディケンズのロンドン
第5章 スコットランド・ヤードの夜明け
第6章 切り裂きジャック
第7章 汝、盗むなかれ
感想・レビュー
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crpsclr
6
1986年2月10日第1刷1986年4月10日第2刷。19世紀初頭に創設された国家警察スコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)誕生までに至るイギリスの警察制度の歴史を概観しつつ、ロンドンで跋扈した犯罪者のプロフィールも紹介(ジョナサン・ワイルドには一章を割く)。『トム・ジョウンズ』作者ヘンリー・フィールディングの治安判事としての活動が分かる。「ヒュー・アンド・クライ」(泥棒は市民の手で捕まえるもの)精神がヤード成立を阻んだらしい。ジャック5人目の被害者の惨殺屍体写真が挿入されていた(163)ので驚く。2016/09/26
oak
0
「開かせていただき光栄です」のあとに読んだので、大変イメージしやすかったです。2011/10/05