出版社内容情報
K-POP、韓国ドラマ・映画…、歴史や政治分野で対立しつつも、多くの人を惹きつける韓国。政治・外交・経済・経営・歴史・社会・文化といった幅広い分野について、「韓国のいま」と「韓国のなぜ?」に応える。韓国を多角的に知ることで、私たちがこの隣国にどう「向きあう」ことができるのかを考える。
内容説明
「いま、ここ」にある韓国。韓国の「いま、ここ」
目次
序章 どのように韓国に向きあうのか?
第1章 韓国の政治は不安定?―韓国政治の仕組み
第2章 韓国は世界のなかで何を目指しているのか?―韓国外交の針路
第3章 進化する韓国経済?―最先端ロジック半導体・バイオ・AI
第4章 日本より数歩先を行く?―韓国のスタートアップエコシステムの先進性
第5章 日韓関係はどう記憶されている?―日本統治期に至る歴史
第6章 「正しい歴史認識」とは?―1987年からの運動
第7章 韓国人がいなくなる?―少子高齢化への政策対応
第8章 韓国は移民大国になった?―単一民族国家の幻想
第9章 ドラマから何がみえる?―韓国社会におけるジェンダーとその表象
著者等紹介
浅羽祐樹[アサバユウキ]
同志社大学グローバル地域文化学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
2
ジェンダー感受性の変化 深刻化する世代間断絶 圧縮された近代を経て第4次産業革命 日韓両国を同志国 パートナーと規定 北朝鮮の脅威認識を共有 選挙ごとに吹く全国的な風 前門の虎 後門の狼への対応 感情的分極化する有権者 シルバー民主主義への傾向 難しい舵取り迫られる韓国外交 力による圧力と力による平和 戦争の恐れのない半島構築 米朝間でバランスをとる均衡外交 中国牽制視野のインド太平洋戦略 スタートアップ大国韓国の先進性 日本より圧倒的に多いユニコーン 史実だけでなく記憶も重要 司法内部の歴史認識のズレ2025/05/15
お抹茶
2
さまざまなトピックで韓国の今を知る。分断国家であることは韓国外交の大きな要素。1970年代の韓国では重化学工業育成政策のもと,政府が資金を貸し付ける借り手を決められたため,大企業グループに資金を流すことで,大企業を中心とする経済構造になった。第二次日韓協約は大韓帝国の外交権を日本が掌握する条約で,韓国史教科書では乙巳勒約として強奪面が強調され,史実の解釈は大きく異なる。日本植民地支配に関する歴史認識は,日韓対立より国内の対立構造に変化しつつある。移民を良き働き手・良き住民として定着してもらう政策も進む。2024/12/18
たろーたん
1
韓国政治の仕組みが面白かった。よく話題になるのが、前任者叩きである。与党から野党に政権交代した時も、前任の大統領は否定されるし、同一政党内であっても政権再創出として、前任者を否定する形を取りやすい。例えば、朴槿恵は李明博に負けて以来、一貫して与党内野党を貫き、李明博のハンナラ党から朴槿恵のセリヌ党・新与党として再編した。これによって、現政権に対する行政樹評価を回避し、現政権への期待投票を集められるのである。(続)2025/05/31