出版社内容情報
新自由主義的政策下にある多文化社会オーストラリア。都市部における先住民、非白人系移民・難民、貧困白人層といった周縁に追いやられてきた人々の、国家、人種・エスニシティといった従来の枠組みを超えて形成されてきた市民意識の実態を分析。集団間の差異を超え連帯する新たな市民意識の意義や可能性、限界について考察する。日本の多文化共生にも示唆を与える。
目次
序論 新自由主義時代のシティズンシップ研究に向けて
第1章 シティズンシップと帰属意識
第2章 オーストラリアにおける「望ましい」市民像
第3章 先住民と帰属意識
第4章 アフリカ人難民と帰属意識
第5章 白人貧困層と帰属意識
第6章 新たなコミュニティと帰属意識
結論 新たな市民意識がもたらす可能性―今後の展望
著者等紹介
栗田梨津子[クリタリツコ]
神奈川大学外国語学部准教授、広島大学大学院総合科学研究科博士後期課程修了。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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