出版社内容情報
ナショナリズム論の考察から規範的憲法理論の構築を試みる。天皇制や法教育等の批判的な実証分析を踏まえ、リベラル・ナショナリズムの憲法学においては「批判的検討の積み重ね」と「一人ひとりの平等な顧慮(多元主義)」、そして他者の権利としての「文化的少数者の権利」が憲法上要請されることが必要なことを明示。
目次
第1部 ナショナリズムの憲法学的考察(ナショナリズム、「現実」、「異人」;多文化社会における「国民」の憲法学的考察―リベラル・ナショナリズム論から;リベラル・ナショナリズム憲法学を構想する)
第2部 日本のナショナリズムとリベラリズム(文化問題としての天皇制;憲法教育の「法定」に関する序論的考察―リベラリズムに基づく立憲主義の立場から;法教育における人間観―高等学校公民科「現代社会」にみる法教育の要素から ほか)
第3部 日本の文化的少数者の権利(多文化社会における憲法学の序論的考察―日本・アメリカ・カナダの信教の自由を素材に;「新しい人権」と「一般的行為自由」に関する一考察―可謬主義的人間観に基づく日本国憲法13条解釈の可能性;多文化社会における「国籍」の憲法学的考察―リベラル・ナショナリズム論における国籍とは)
著者等紹介
栗田佳泰[クリタヨシヤス]
2001年立命館大学法学部卒業。2006年九州大学大学院法学府博士後期課程単位取得満期退学。現在、新潟大学人文社会科学系准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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