出版社内容情報
シリーズの「規範分析」編。共生社会を国際規範の観点から考察する。第Ⅰ部では国際社会における多文化共生、第Ⅱ部では対外政策におけるその位相、第Ⅲ部では日本における多文化共生に着眼し、国際的に形成された共生規範の国内での浸透過程や課題を取り上げる。
目次
第1部 国際社会と多文化共生(複合レジームとしての国内避難民問題;「企業の社会的責任」規範と多文化共生―企業評価メカニズムによる「共生」の模索;ユネスコの遺産プログラムに見る多文化共生の模索;国際衛生システムと多文化共生)
第2部 対外政策と多文化共生(援助と規範―日本の開発援助政策と「人間の安全保障」;「地域主義(リージョナリズム)」推進における域外主要国の役割―日本の中央アジア外交を事例にして
非国家アクターによるパラディプロマシーと規範―北極域に対する北海道の取り組みを例に
米国大統領と宗教ロビーの歴史的考察)
第3部 人権規範と日本の多文化共生課題(歴史認識問題の人権規範化―慰安婦問題の形成・受容・反動の過程;1990年代の慰安婦問題をめぐるメディア・フレームの競合;国際人権の内面化―日本における反レイシズム運動とヘイトスピーチ解消法を事例にして;日本における子どもへの性的搾取をめぐる立法過程の検討)
著者等紹介
大賀哲[オオガトオル]
九州大学大学院法学研究院准教授
中野涼子[ナカノリョウコ]
金沢大学人間社会研究域法学系准教授
松本佐保[マツモトサホ]
名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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