目次
第1部 観光と観光学(観光の両義性とその本義;文化政策としての観光;現代観光誌)
第2部 観光と地域文化の創造(消費型観光の限界と地域社会のディレンマ;地域文化の光と影;地域文化の差異と類似性)
第3部 観光と地域文化への矜持(産業観光;地域の伝統的祭礼とアニメ聖地巡礼;「負の遺産」の伝え方)
第4部 観光が育む地域とひと(文化資源としてのひと;地域をつむぐ高校生たち;もの・こと・ひとの保存修景)
愛知・愛地のための観光を求めて
特講
著者等紹介
井口貢[イグチミツグ]
同志社大学政策学部・総合政策科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
24
です・ます体で書かれている。観光の究極の奥義:そのまちにくらす人たちがいかにこころ豊かでありえるか(ⅲ頁)。本当の意味でのローカルな良さとは、内発的で自律的な意志なくしては持ちえない(10頁)。観光の背後には怒りもあれば哀しみもある(13頁)。時代的文脈に即して観光概念も変容することを井口教授は教えている気がした。古池嘉和教授によると、熟練の技は、身体化された文化資本といえる(97頁)。創造性を発揮するためには、質の高い消費者と、欲求に応える生産者がせめぎあうことが必要(101頁)。2015/12/27