内容説明
植民地主義により権利を奪われ、差別・抑圧・搾取されてきた先住民族の眼差しから「近代史」を批判的に考察することにより、歪められた近代社会の歴史と構造の本質をつかみとり、隠された私たちの歴史的責任を明らかにする。
目次
第1部 先住民族への差別と収奪の歴史―伝統的知識という視点から考える(近代オリンピックと先住民族―スポーツの国際化と民族差別;「日本人」の極地探検とアイヌ民族の知識―「帝国」に動員され、忘れさられた先住民族;「合州国」と「国際連合」を生み出した先住民族―近代民主主義を超える試み)
第2部 「国民国家」形成という名の植民地化―アジアにおける先住民族の成立(日本と「北海道」「沖縄」の植民地化―東アジア史への視座;「尖閣諸島」問題と琉球民族の領土的権利)
第3部 グローバルな環境問題史と先住民族(大規模「水銀中毒」と先住民族―技術革新・経済成長、そして環境破壊・人権侵害;ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下と先住民族;核実験場・ウラン鉱山と先住民族―放射能に汚染された大地)
著者等紹介
上村英明[ウエムラヒデアキ]
現在、恵泉女学園大学教授、市民外交センター代表。1956年熊本市生まれ。1975年慶應大学法学部卒業。1981年早稲田大学大学院経済学研究科修了。1982年市民外交センター設立。1992年川崎市平和館・専門調査員。1998年明治学院大学国際平和研究所特別所員。2002年恵泉女学園大学助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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