内容説明
「失われた20年」。「失われた」のは、何にとって、そして誰にとってだったのだろうか。性別と正規・非正規雇用の二重の格差が凝縮する女性雇用。20年間の、労働政策と労働市場における女性の位置づけを確認する。
目次
第1部 女性雇用労働における軋みと亀裂―1990年代(バブル経済と女性の「活用」;女性雇用労働をめぐる政策動向;大卒女性にとっての総合職;パートタイマー問題の点検;女性ホワイトカラーの研究;雇用管理に変化のなかの女性;労働分野における「規制緩和」政策への疑問)
第2部 非正規雇用時代の女性就労―2000年代(ワークシェアリング議論の錯綜;「就業形態の多様化」が意味するもの;M字型就労の継続;大規模小売業における労働基準と公益;高齢社会と就労;遅れる介護休業制度の拡充;「日本的雇用システム」論のなかの女性―アベグレン再読;高度経済成長期の「婦人労働」研究―社会政策学会における“脱落”と“伏流”)
著者等紹介
大森真紀[オオモリマキ]
1951年生まれ。現在、早稲田大学社会科学部教授。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位修得退学。経済学博士。佐賀大学経済学部(専任講師・助教授)、立教大学経済学部(助教授・教授)を経て、1996年から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
8
本著は、著者がこの20年ほどで書いてきた論文をまとめたものです。性別と正規・非正規という二重の格差がある女性労働に対して、その労働政策と労働市場を分析したものになっています。その分析は多岐にわたり、「日本的雇用慣行」の見直しのなかで女性労働はどのように位置づけられてきたのかということから、2000年代に入り女性労働は非正規雇用時代と位置づけ、ワークシェアリング議論からM字型雇用、高齢社会と就労、介護休業制度と雇用問題などの分析が鋭くなされています。とても勉強になりました。2014/08/13