内容説明
人権を雄弁に語ることに何らかのいかがわしさを感じる9名の「人」の真摯な悩み。決して語られることのなかった叫びや呻きの背景によりそう。人権「論」のその前に。沈黙する/沈黙させられる正体に迫る。
目次
第1章 ユートピアと人権―従来の人権論の意義と限界
第2章 人権教育再考―権利を学ぶこと・共同性を回復すること
第3章 セクシュアリティと人権―「沈黙する主体」と「沈黙の権力」
第4章 家族と人権―「家族」神話からの解放
第5章 スティグマと人権―精神保健福祉法批判
第6章 「原理論の語り」と人権―フィンランドの無住居者政策
第7章 ヘイトクライムと人権―いまそこにある民族差別
第8章 記憶の記録化と人権―各々の世界の中心からみえるさまざまな憲法観を考えるために
第9章 「語り」をめぐる権力と人権―被差別部落女性と発話の位置の政治
エピローグ 人権・その根源を問う
著者等紹介
石埼学[イシザキマナブ]
1968年生。立命館大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、龍谷大学大学院法務研究科教授
遠藤比呂通[エンドウヒロミチ]
1960年生。東京大学法学部第一類卒業。現在、弁護士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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