内容説明
行政法とは何であるかを真剣に考え直すことが求められている。その方法としては、新たな公法・私法の区分の可能性を摸索するという方法と、行政法の規律対象たる行政の概念について再検討を加える方法が提起されている。本書は、このような問題意識にもとづき、公共企業規制法の問題点を取上げて、法と行政の今日について問題とされている点にかかわって若干の理論的検討を加えたものである。
目次
1 行政改革と日本国憲法(官僚機構の再編と臨調「行革」;規制緩和と中央省庁の改革)
2 公共企業規制の公共性(1)アメリカ法における公共企業規制の公共性(アメリカ公共企業法序説―アメリカ法におけるPublic Utilityの概念と公共の利益;アメリカ法における公共企業の開設規制の法形態 ほか)
3 公共企業規制の公共性(2)公共企業規制の公共性と行政法(公企業と特許企業;公共企業規制における解釈論の改革 ほか)
4 現代行政と行政救済法(国家賠償法と公務員の個人責任―大阪地方裁判所堺支部平成六年七月一三日判決の若干の検討;行政権限の不行使と行政救済)
著者等紹介
原野翹[ハラノアキラ]
1941年徳島県小松島市に生まれる。1964年京都大学法学部卒業。1966年京都大学大学院修士課程修了。岡山大学法文学部助手。1980年岡山大学法学部教授(現在に至る)。専攻は行政法学
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