内容説明
近時、一人暮らし、寝たきり、痴呆性の高齢者が増加し、また障害者が地域において自立した生活を志向するなかで、高齢者・障害者に対する財産侵害、不公正な取引、経済的な搾取、高齢・障害を理由とする差別、身体的・精神的・性的虐待など権利侵害の事例が多く見受けられるようになっている。本書では、現実に生じている、高齢者・障害者に対する権利侵害の実態を明らかにしつつ、社会保障の権利ばかりでなく、財産権、身体的自由、精神的自由などの市民的権利をも含む諸権利の擁護の問題について検討した。
目次
第1部 権利侵害の状況(高齢者をとりまく状況の変化と財産管理;権利侵害の実態と問題点;有料老人ホームの経営破綻と利用者の権利)
第2部 社会福祉法制の変容(1980年代における社会福祉立法・政策の変化;社会福祉八法の改定とその法構造;障害者政策の展開;介護保険法の登場;社会福祉基礎構造改革の働き)
第3部 成年後見と権利擁護(フランスにおける成年後見の実際;無能力者制度から成年後見制度へ;成年後見立法の意義と限界;社会的なコウケンオ必要性;地域における障害者・高齢者権利擁護センター)
第4部 権利擁護の新たな課題(福祉の契約化と福祉オンブズマン;権利擁護のための立法構想)
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