戦後日本政治と社会民主主義―社会党・総評ブロックの興亡

戦後日本政治と社会民主主義―社会党・総評ブロックの興亡

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  • サイズ A5判/ページ数 249,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784589021519
  • NDC分類 315.1
  • Cコード C3031

内容説明

20世紀政治は資本主義と社会主義との緊張関係のなかで福祉国家を発展させてきたのであり、それが今日「時代遅れ」のものになりつつあるとしても、単純な市場主義が、新たな時代のパラダイムたりうるはずもない。福祉国家、そしてその推進力となった社会民主主義の意義と限界を明らかにすることこそが、21世紀政治を展望する上で不可欠の作業となるであろう。本書では、戦後日本政治における社会民主主義の展開(正確にはその不在)に関心を集中している。比較政治経済学の研究蓄積のなかから社会民主主義モデルを再構成し、それに即して仮説を設定した上で、事実関係の検討を行った。

目次

序章 課題と視角
第1章 社会民主主義モデル再訪
第2章 五五年体制下の日本社会党―抵抗政党の意義と限界
第3章 階級政治からみた五五年体制―階級交叉連合と企業主義
第4章 階級的労働運動の盛衰と五五年体制の変容―国労を事例として
第5章 社会党における現実政党化とその階穽
終章 総括と展望

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スズキパル

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55年体制の一翼を担いながらも、政権を担いうる社民主義政党に脱皮することのなかった日本社会党。マルクス主義と護憲平和主義に固執したその方策は、ともすると非合理的な選択に思えてしまう。しかし、筆者は民間労使における企業主義の進展「階級交叉連合」の成立に着目し、社会党の「現実政党化」を、高リスクで非合理的な選択だったと結論付ける。必要得票数の少ない中選挙区制のメリットを生かし、総評系労組に依存しつつ、包括政党化した自民党が汲み取れない利害を拾い上げる社会党の戦略は、ある種の合理性を有していた。2024/05/21

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