内容説明
1948年から1988年に至る40年間のイギリス社会保障の動向はまさに社会保険のウエイトの減少と資力調査をともなった国家扶助の増大であった。本書はこの間の変化が、いかなることが原因で、どういう過程をへて生じ、それがどう意味をもつかを調べたつもりである。章の構成が示すように、序章のあと、主要な要素の変化をみ、そのあとで、貧困の考え方の変化をみ、そして最後に、グリーン・ペーパーとホワイト・ペーパーから1986年社会保障法をみた。
目次
序章 戦後のイギリス社会保障政策の変容と問題―ベヴァリジ原則からの離脱と資力調査給付の強化ならびに住宅給付の導入と問題
第1章 戦後の年金政策の変容
第2章 国民扶助・補足給付(ならびに関連制度)の展開と変容
第3章 児童扶養給付政策の変遷
第4章 貧困の調査と測定
第5章 『社会保障改革』のグリーン・ペーパーとホワイト・ペーパーならびに1986年社会保障法
年表 社会保障改革へ至る過程