内容説明
水都研究の視野は、東京からアジア、ヨーロッパ、そしてアメリカへと拡大し、さらに現代から近代、近世、中世に遡って、都市が生まれた背景に迫ろうとしている。また、都市の背後に水系を軸に拡がるテリトーリオ(地域)へ目を向け、都市の成立する条件として広く水の役割を考察した。『水都学』シリーズ最終巻で、現在における水都研究の到達点と問題点を明らかにする。
目次
水都研究(水の聖地の意味論;水系とテリトーリオ 河川等の多様な利用―歴史的な「水系産業クラスター」;港町から港湾都市へ、そして新たな水都へ;フランスの地域形成にみる横糸と縦糸―流域圏とインフラ整備;水循環都市東京;「水の論理」を探る―都市と水との関わりを律するもの;「水の制御」で捉える東京下町低地の水都像;新聞記事上の江戸城外濠―都市の近代化に伴う社会的関心の変遷;水と緑のエコロジカルネットワーク;ニューヨークにおけるウォーターフロントの新たな展開;「歴史・エコ廻廊」の理論と実践)
特別論文(著作権侵害についてのお詫び;港をめぐる二都関係―江戸・東京と横浜)
著者等紹介
陣内秀信[ジンナイヒデノブ]
1947年生まれ。法政大学デザイン工学部教授。専門はイタリア都市史・建築史。パレルモ大学、トレント大学、ローマ大学にて契約教授を務めた。地中海学会および都市史学会会長
高村雅彦[タカムラマサヒコ]
1964年生まれ。法政大学デザイン工学部教授。専門はアジア都市史・建築史。2013年、上海同済大学にて客員教授を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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