内容説明
水と都市と人間のかかわり、そのありようは地域や国によって多種多様であり、それぞれ固有の長い歴史をもっている。これまで水都や水辺空間については、歴史学、建築学、人類学、社会学、環境工学などの分野でも多くの個別研究が積み重ねられてきた。本書は、「水の都市」の特質とそこに潜む魅力を“歴史”と“エコロジー”の視点から探り出し、近代に忘れられ、失われかけたその価値を再発見し、復権・再生させるための新たな学問体系として“水都学”を提唱する。
目次
特集 水都ヴェネツィアの再考察(ヴェネツィア―都市の建設過程と真水の確保;東京に映し出されたヴェネツィアのイメージ;一五世紀末ヤコポ・デ・バルバリによる鳥瞰図 ほか)
ラウンドテーブル水都学とは(「水都学」をめざして;討論―水都学とは)
水都を読む(新潟の都市形成に河川の活動が与えた影響;モロッコ・オアシス都市のフィールド調査;深川における漁師町の形成と変容 ほか)
著者等紹介
陣内秀信[ジンナイヒデノブ]
1947年生まれ。法政大学デザイン工学部教授。専門はイタリア都市史・建築史。パレルモ大学、トレント大学、ローマ大学にて契約教授を勤めた
高村雅彦[タカムラマサヒコ]
1964年生まれ。法政大学デザイン工学部教授。専門はアジア都市史・建築史。前田工学賞(1999年)、建築史学会賞(2000年)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。