出版社内容情報
第一次世界大戦後に設立された国際労働機関ILO。当初、欧米を重視していたILOだが、中国で労働運動が高揚したのをきっかけに世界に目を向け始める。治外法権の租界があり、女性や児童が劣悪な条件で働く上海で、ILOはなぜ、民間団体YWCAと協力できたのか。日中戦争期の抗日運動の国際化についての新知見をもふまえ、民族・階級・ジェンダーから戦争と平和を考察する。
内容説明
民族・階級・ジェンダーの亀裂から生じた連帯。第一次大戦後に社会正義に基づく平和を目指した国際機関と、列強の搾取に異議を申し立てた民間組織の取り組みを考察する。
目次
序章
第1章 ILO設立過程における対日問題―日英間の舞台裏交渉
第2章 欧州地域統合と国際労働基準―ハイパーインフレーションの教訓
第3章 五・三〇運動の衝撃―ナショナリズムと国際機関
第4章 労災と失業の上海―行政的解決か労働者教育か
第5章 国際機構間関係史としての日中戦争―「生活水準の向上」に基づく国際的な連帯
終章
著者等紹介
小野坂元[オノザカハジメ]
1989年新潟県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術、2023年)。2024年から早稲田大学地域・地域間研究機構国際和解学研究所次席研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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