出版社内容情報
琉球/沖縄は明・清帝国、薩摩藩、日本、アメリカといくつもの権力に翻弄され領域を縮小しながらも、吸収されることなく独自の存在であり続けた。苦境のなかでも相手に応じて自らの提示の仕方を変えて固有の存在として認知させた過程を、島津侵攻とアメリカ統治の2度の大変動に焦点を当て、文化や歴史、政治から多角的に考察する。沖縄は、国際社会をいかに生き抜いてきたのか。
内容説明
明清、島津、日本、アメリカ…。いくつもの権力に翻弄されながら存立を維持してきた琉球/沖縄。主権モデルとは異なるアプローチから、固有の交易・外交文化・政治が表す存在様式を分析する。
目次
国際存在としての沖縄
第1部 儀礼と芸能(東アジア世界の冊封体制における儀礼と秩序;礼楽と統治;琉球と東アジア冊封体制;対島津関係における芸能の役割;政治的危機と芸能;琉歌にみる交易世界の広がり)
第2部 沖縄の自立と日本復帰運動(戦後沖縄と日本;沖縄の自立と復帰論;島ぐるみ土地闘争と日本復帰運動;沖縄にとっての日本復帰が示すもの)
第3部 米軍サイトと沖縄(米軍サイト論;島嶼の航空サイト;軍人リーダーシップ)
著者等紹介
宮崎悠[ミヤザキハルカ]
1978年生まれ。成蹊大学法学部教授(国際政治史、現代ヨーロッパ政治)
柴田晃芳[シバタテルヨシ]
1974年生まれ。常葉大学法学部教授(比較政治、現代日本政治)
中村研一[ナカムラケンイチ]
1948年生まれ。北海道大学名誉教授(国際政治、平和研究)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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