内容説明
一橋大学大学院社会学研究科の先端課題研究において、「承認」をキーワードに新しい社会状況に対応する社会政策のパラダイムを構想し、政策への応用を試みた共同研究の成果。最先端の研究動向の検討とともに、尊厳の毀損、差異、アイデンティティにかかわる問題を「承認」においてすくいあげ、社会政策、教育学、障害者福祉、ジェンダー論、多文化主義論、政治学など諸領域を横断する体系の構築をめざす。
目次
承認論の射程―社会政策の新たなパラダイム
第1部 理論編(リベラリズム批判としての承認論―「正義」と「善」の関係をめぐって;政治的リベラリズムにおける承認論の射程;承認と正義―「再分配/承認」論争とその後;労働・承認・闘争―アクセル・ホネットの「労働と承認」論;社会正義と制度的権力)
第2部 政策編(学校教育と承認をめぐる問題;教育学の承認論的転回?―あるいは、アナクロニズムの甘受について;障害者政策における承認―当事者主義の台頭と障害肯定論の広がりを踏まえて;スポーツと承認―その社会政策への利用をめぐって;福祉政策における承認―フランスの最低所得保障改革を事例として;承認がうみだす新たな排除とは何か―フランスにおけるマイノリティ承認と「セクシュアル・デモクラシー」;多文化主義の研究動向―民族・人種マイノリティの承認;承認の臨界を考える―あるペドファイル(小児性愛者)男性の語りから)
著者等紹介
田中拓道[タナカタクジ]
1971年生まれ。北海道大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(法学)。一橋大学大学院社会学研究科教授。政治理論、比較政治学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ゆう。
kotte
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