内容説明
1914年7月、オーストリア=ハンガリー(ハプスブルク帝国)のセルビアへの宣戦布告によって、第一次世界大戦の火ぶたが切って落とされた。戦渦は瞬く間に広がり、ヨーロッパのほとんどの国家、さらにはアメリカ、日本などを巻き込んで「世界戦争」へと発展していった。この戦争の直接的な原因はサラエヴォ事件であったが、なぜオーストリア=ハンガリーは軍事的手段に訴えたのであろうか。本書は各国の外交書や膨大な未公刊一次資料を駆使して、二度のバルカン戦争を経たオーストリア=ハンガリーが諸「大国」との協調路線から軍事力依存の外交政策へと転じてゆく過程を、世界の火薬庫といわれたバルカン半島の歴史的背景を踏まえながら詳細に描きだす。
目次
序章 第一次世界大戦、バルカン戦争、ハプスブルク帝国
第1章 ハプスブルク帝国の政治制度とバルカン政策(一八六六~一九一二年)
第2章 第一次バルカン戦争とセルビアのアドリア海進出問題
第3章 モンテネグロとアルバニア北部
第4章 ブルガリア=ルーマニア間の国境線問題―第二次バルカン戦争前史
第5章 バルカン同盟の崩壊―反ブルガリア同盟の成立
第6章 第二次バルカン戦争
第7章 ハプスブルク帝国対セルビア―一九一三年「一〇月危機」
終章 第一次世界大戦への道
著者等紹介
馬場優[ババマサル]
1967年、宮崎県生まれ。1993年、愛媛大学大学院法学研究科修士課程修了。1993年、大阪市立大学大学院法学研究科後期博士課程入学(2001年、単位修得退学)。1997~99年、オーストリア政府給費留学生としてウィーン大学東・南東ヨーロッパ研究所(現、東欧史研究所)に留学。2003年、博士(法学)。立命館大学、龍谷大学、奈良産業大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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