出版社内容情報
ポストコロニアル国家としての北朝鮮が日本の植民地支配の苦痛と抵抗の歴史を文化芸術的に再創造し、政治体制の正統性を構築し、ポスト冷戦とポスト社会主義の流れの反作用として、米国に対抗しながら、劇場的権力の演出を通じてカリスマ権力支配と政治的世襲を正当化してきた過程を検討する。遊撃隊国家、先軍政治、苦難の行軍、銃の力と愛の力、恋しさの政治、遺訓政治──極めて特異な政治体制の核心に迫る画期的な研究。
内容説明
極めて特異な政治体制の核心に迫る。遊撃隊国家、先軍政治、苦難の行軍、銃の力と愛の力、恋しさの政治、遺訓政治―個人崇拝も超える謎めいた国の実態を解明する画期的研究。
目次
第1章 一九九四年の大国葬
第2章 現代的劇場国家
第3章 銃床
第4章 革命烈士陵
第5章 指導者に捧げる贈り物
第6章 モラル・エコノミー
著者等紹介
権憲益[クォンホニク]
英国ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジのシニアリサーチフェロー、イギリス学士院会員。2021年からソウル大学アジア研究所のメガアジア研究団に参加。ケンブリッジ大学で人類学の博士号を取得。主な著作に、Ghosts of War in Vietnam(Cambridge University Press,2008,アジア学会カヒン賞受賞)、After the Massacre:Commemoration and Consolation in Ha My and My Lai(University of California Press,2006,アメリカ人類学会ギアツ賞受賞)、などがあり、朝鮮戦争の記憶と歴史を調査する国際プロジェクト“Beyond the Korean War”を主導している
鄭炳浩[チョンビョンホ]
漢陽大学名誉教授。元韓国文化人類学会長。米国イリノイ大学で人類学の博士号を取得。専門は文化変動論、実践人類学。韓国の共同保育と共同体教育運動を導きながら、北朝鮮の子どもの飢餓救護活動、脱北青少年教育支援に関わる
趙慶喜[チョウキョンヒ]
聖公会大学東アジア研究所副教授。専門は社会学。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。東京外国語大学にて博士号(学術)取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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